はじめに

編み物に興味はあるけれど、「自分の性格に合うのかしら」と迷っている方もいらっしゃいます。

細かい作業に自信がない、飽きっぽいところがある、と感じていると、始める前から気後れしてしまうかもしれません。

この記事では、編み物が好きな人の性格として語られる5つの傾向を紹介し、そのうえで性格に合わせた楽しみ方を考えます。

性格を診断する記事ではなく、50代・60代から編み物を始めたい方や、昔編んでいて再開を考えている方が、自分に合う形を探すための記事です。

また、編み物を健康のための手段としてではなく、手を動かす時間そのものを楽しむ趣味として紹介します。

道具の選び方や編み始めるまでの手順は、「50代からの編み物の始め方」で詳しく紹介しています。

編み物が好きな人の性格とは|この記事での考え方

編み物が好きな人の性格として語られるのは、几帳面さや根気強さ、手を動かす時間を楽しむ気質などです。

ただし、これは編み物を楽しむ人の性格を調べた統計ではなく、編み物という作業の性質から考えられる傾向です。

几帳面な方が楽しめる編み方もあれば、大雑把だと感じている方が楽しめる編み方もあります。

作品の大きさや糸の太さ、ひとりで編むか人と編むかといった選び方によって、同じ編み物でも楽しみ方は変わります。

そこでこの記事では、性格で向き不向きを決めるよりも、性格に合う楽しみ方を探すほうに目を向けます。

編み物が好きな人の性格として語られる5つの傾向

編み物が好きな人の性格や特徴として語られることのある傾向を、5つに分けて紹介します。

どれか一つに当てはまらなければ楽しめない、というものではありません。

それぞれの傾向に合いやすい作品や編み方の例も添えました。

細かな作業を丁寧に進めるのが好き

編み物は、一目ずつ編んで形を作っていく作業です。

目の数を数えたり、編み図を確かめたりしながら進めることになります。

こうした細かな作業を丁寧に進めることに、心地よさを感じる方もいらっしゃいます。

編み目がそろっていく様子を見るのが楽しい、という方もいらっしゃいます。

この傾向がある方には、模様編みや細めの糸を使った作品のように、手順を追って仕上げていく作品が合う場合があります。

少しずつ積み重ねることが苦にならない

セーターやひざ掛けのような大きな作品は、仕上がるまでに日数がかかります。

毎日少しずつ編み進めて、編み地が長くなっていくことを楽しめる方もいらっしゃいます。

途中で間が空いても、続きから編めるのも編み物の特徴です。

この傾向がある方は、時間をかけて一つの作品に取り組む楽しみ方を選ぶこともできます。

色や形を選び、自分らしく作るのが好き

編み物では、毛糸の色や太さ、模様、作品の形を自分で選べます。

同じ編み図でも、糸の色を変えるだけで仕上がりの印象が変わります。

色の組み合わせを考える時間や、自分らしい形にしていく過程を楽しむ方もいらっしゃいます。

この傾向がある方には、配色を考えながら小さな編み地をつなげていく作品や、編み図を少しアレンジする楽しみ方もあります。

ひとりで静かに過ごす時間を楽しめる

編み物は、ひとりで黙々と手を動かす時間を持てる趣味です。

静かな部屋で編む時間や、好きな音楽を流しながら編む時間を、自分のための時間として楽しむ方もいらっしゃいます。

手を動かしているあいだは、ほかのことを考えずにいられると感じる方もいらっしゃいます。

この傾向がある方は、家事の合間や夜のひとときなど、ひとりの時間に少しずつ編む楽しみ方が合う場合があります。

作ったものを誰かに贈るのがうれしい

編んだ作品を、家族や友人に贈る楽しみもあります。

相手の好きな色を思い浮かべながら糸を選ぶ時間も、編み物の楽しみの一つです。

お孫さんや友人のために小物を編む方もいらっしゃいます。

この傾向がある方には、コースターやマフラー、帽子など、贈る相手を思い浮かべやすい小物から始める楽しみ方もあります。

編み物に向いている人とは?始める前に確かめたい3つのこと

編み物に向いているかどうかは、性格だけでなく、時間の過ごし方との相性からも考えられます。

ここでは、始める前に自分に問いかけてみたい3つのことを紹介します。

当てはまらないものがあっても、作品や編み方の選び方で合わせられる場合があります。

手を動かす時間を楽しめそうか

編み物は、手を動かして少しずつ形にしていく趣味です。

手を動かす時間そのものを、作業ではなく自分の時間として楽しめそうかどうかが、一つの目安になります。

最初は10分ほど編んでみて、その時間がどう感じられるかを確かめてみる方法もあります。

完成までの日数を待てるか

作品が仕上がるまでの日数は、作品の大きさや糸の太さによって変わります。

仕上がりまで待つのが苦手だと感じる方は、コースターなどの小さな作品から始めると、完成までの日数を短くできます。

ほどいてやり直すことを受け入れられそうか

編み物では、編み目を間違えたときに、糸をほどいて編み直すことがあります。

やり直しを「失敗」ではなく、編み物の一部として受け止められそうかどうかも、相性を考える手がかりになります。

間違えると落ち込みやすいと感じる方に向けた工夫は、次の見出しで紹介します。

「向いていないかも」と感じる方へ|性格に合わせた5つの楽しみ方

「自分は編み物に向いていないかもしれない」と感じても、作品や編み方の選び方を変えると、楽しみ方が見えてくる場合があります。

ここでは、性格や感じやすいことに合わせた5つの楽しみ方を紹介します。

どれも一つの例ですので、ご自身に合いそうなものから試してみてください。

大雑把・せっかちだと感じる方

細かな編み目をそろえるよりも、早く形にしたいと感じる方もいらっしゃいます。

その場合は、太めの毛糸と太めの針を選ぶと、少ない目数で大きく編み進められます。

ざっくりとした風合いの作品は、編み目のわずかな違いが目立ちにくい場合もあります。

まずは仕上がりを見ることを優先し、編み目の整え方は慣れてから身につけていく考え方もあります。

飽きっぽいと感じる方

一つの作品を長く編み続けるのが苦手な方は、短い時間で仕上がる小さな作品を選ぶ方法があります。

コースターやモチーフ(小さな編み地)のように一つずつ完成させられるものなら、気分に合わせて色や形を変えられます。

作ったモチーフをつなげて、あとから大きな作品にまとめる楽しみ方もあります。

細かい作業が苦手・手元が見えにくいと感じる方

細い糸や小さな編み目が見えにくいと感じる場合は、太めの糸や、明るい色の糸を選ぶ方法があります。

濃い色の糸より、淡い色の糸のほうが編み目を確かめやすいと感じる方もいらっしゃいます。

手元の明るさや姿勢の整え方は、「50代からの編み物の始め方」でも紹介しています。

間違えると落ち込みやすい方

編み物は、糸をほどいて編み直せる趣味です。

ただし、糸によってはほどきにくいものもあります。

間違えたところまでほどいて、もう一度編めると知っておくと、気持ちが楽になる場合もあります。

どこまで編んだかを確かめるための目印(段数マーカーなど)を使うと、数え直しの手間を減らせます。

最初から完璧な仕上がりを目指さず、一作目は練習と考えて編む方法もあります。

じっと座っているのが苦手な方

長い時間座って編み続けるのが苦手な方は、15分ほどで区切って編む方法があります。

区切りごとに立ち上がって体を伸ばせば、手や肩、目を休める時間にもなります。

編み物教室やサークルに参加して、会話をしながら人と一緒に編む楽しみ方もあります。

編んでいて手や肩に痛みや違和感が出たときは、無理をせずに休み、続く場合は医療機関にご相談ください。

性格の傾向が楽しさにつながる場面|50代・60代から始める方へ

50代・60代から編み物を始める方も、昔編んでいて再開する方もいらっしゃいます。

総務省統計局の令和3年社会生活基本調査では、過去1年間に「編み物・手芸」をした人の割合(行動者率)が、男女別・年齢別に公表されています(総務省統計局「令和3年社会生活基本調査結果」第30-2表・2022年8月31日公表・2026年10月16日確認)。

女性では、50〜54歳が15.8%、55〜59歳が19.1%、60〜64歳が19.7%、65〜69歳が21.1%でした。

これは編み物と手芸を合わせた数字で、編み物だけの割合ではありません。

また、性格と編み物の関係を示す数字でもありません。

調査の対象は2020年10月20日から2021年10月19日までの1年間で、2回の「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」を含む期間です。

ここでは、前の見出しまでに紹介した性格の傾向が、どのような楽しさにつながるかを見ていきます。

編み物の魅力全般は、「編み物の魅力」で紹介しています。

手を動かすことに集中できる時間

一目ずつ編んでいるあいだは、手元に気持ちを向ける時間になります。

ひとりで静かに過ごす時間を楽しめる方にとっては、その時間そのものが楽しみになる場合があります。

編み物をしていると気持ちが落ち着く、と感じる方もいらっしゃいます。

ただし、感じ方には個人差があり、この記事は心身への効果を約束するものではありません。

編み図を読み、目を数える楽しさ

編み図は、編み方を記号で表した図です。

記号の意味を一つずつ覚え、目の数を数えながら編み進めることに、学ぶ楽しさを感じる方もいらっしゃいます。

細かな作業を丁寧に進めるのが好きな方には、新しい模様に挑戦することが次の楽しみになる場合もあります。

一つ仕上げたときの達成感

少しずつ積み重ねてきた編み地が、一つの作品として仕上がったときの達成感も、編み物の楽しみの一つです。

小さなコースターでも、最後まで編み上げたときに「できた」という手応えを感じる方もいらっしゃいます。

50代・60代から新しく始めたことを一つ形にできた、という喜びにつながる場合もあります。

編み物を通じた人とのつながり

作ったものを誰かに贈ったり、同じ趣味の人と作品を見せ合ったりする楽しみもあります。

地域の編み物教室やサークル、編み物カフェなど、人と一緒に編む場もあります。

ひとりで編む時間と、人と編む時間のどちらを選ぶかも、性格に合わせて決められます。

編み物が好きな方と相性のよい手芸

手を動かして形にする楽しみは、編み物以外の手芸にもあります。

手芸が好きな人の性格として語られる傾向にも、編み物と重なるところがあります。

ここでは、編み物と共通する楽しみがある手芸を4つ紹介します。

編み物と並行して楽しむ方も、別の手芸を選ぶ方もいらっしゃいます。

手芸主な作業編み物と共通する楽しみの例
刺繍布に針と糸で図案を縫い表す一針ずつ進める細かな作業や、色の組み合わせを考えること
パッチワーク小さな布をつなぎ合わせて、一枚の布や作品にする少しずつ積み重ねて、大きな作品にしていく過程
ビーズ細工ビーズを糸やワイヤーでつなぎ、アクセサリーや小物を作る色や形を選び、自分らしく作ること
裁縫布を縫って、小物や衣類を作る作ったものを使ったり、誰かに贈ったりすること

どの手芸が合うかは、作業の細かさや作品の大きさの好みによっても変わります。

それぞれの手芸の特徴は、「手芸の種類と楽しみ方」で紹介しています。

編み物が好きな人の性格についてよくある疑問

編み物と性格について、始める前に気になる疑問を4つ取り上げます。

Q1. 不器用でも、編み物を楽しめますか?

器用さに自信がない方は、太めの糸と太めの針で、小さな作品から始める方法があります。

編み物は、間違えたところをほどいて編み直せる場合があるため、最初の作品を練習と考えて取り組むこともできます。

編み目がそろわなくても、使ううちに味わいとして楽しめる作品もあります。

Q2. 編み物が趣味だと言うと、どんな印象を持たれますか?

編み物が趣味だと話すと、家庭的、落ち着いているといった印象を持つ人もいるかもしれません。

ただ、周りからの印象と、編み物を楽しむ方ご本人の性格が同じとは限りません。

編み物は女性に限った趣味ではなく、男性で楽しむ方もいらっしゃいます。

趣味を聞かれたときの答え方は、「趣味を聞かれたらどう答える?」で紹介しています。

Q3. 編み物は脳や心によいと聞きますが、本当ですか?

この記事では、編み物を健康のための手段としてではなく、手を動かす時間を楽しむ趣味として紹介しています。

編み物をしていて気持ちが落ち着くと感じる方もいらっしゃいますが、感じ方には個人差があり、心身への効果を約束するものではありません。

体や心の不調、もの忘れなど気になる症状がある場合は、自己判断せずに医師にご相談ください。

Q4. 60代で、昔編んでいたきりです。今の自分にも合いますか?

若いころに編み物をしていた方が、60代になって再開することもあります。

以前と好みや暮らし方が変わっている場合もあるため、まずは小物から編んで、今の自分に合う糸や作品を確かめる方法があります。

再開するときの道具の選び方は、「50代からの編み物の始め方」でも紹介しています。

まとめ

本記事では、編み物が好きな人の性格として語られる傾向と、性格に合わせた楽しみ方を紹介しました。

主なポイントは次のとおりです。

  • 編み物が好きな人の性格として語られるのは、几帳面さや根気強さ、手を動かす時間を楽しむ気質など
  • 向いているかどうかは、手を動かす時間・完成までの日数・やり直しとの相性からも考えられる
  • 「向いていないかも」と感じても、糸の太さや作品の大きさ、編む時間の区切り方で合わせられる場合がある
  • 50代・60代から始める方も、昔編んでいて再開する方もいらっしゃる

編み物は、性格に合わせて作品や編み方を選べる趣味です。

「これなら自分にもできそう」と感じた楽しみ方があれば、小さな作品を一つ編んでみるところから始めてみてはいかがでしょうか。


※本記事は一般的な情報の提供を目的としており、医学的な効果効能を保証するものではありません。

体調に不安のある方や持病をお持ちの方は、医師にご相談の上、無理のない範囲でお楽しみください。

痛みや違和感を感じた場合は、無理せず中断してください。

50代からの趣味と仕事