はじめに

「薬膳を学んでみたいけれど、資格まで取ったほうがいいのだろうか」と迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

子どもが独立して夫婦の食事を見直したくなった方や、親の食事を作る機会が増えた方が、薬膳に関心を持つこともあります。

ただ、薬膳の資格には名前の似たものが複数あり、国家資格なのかどうか、「意味ない」と言われるのはなぜなのかが分かりにくいところがあります。

この記事では、薬膳の資格の種別と認定団体、取得ルート、取ったあとの現実を、各団体の公式情報(2026年10月17日確認)をもとに整理します。

講座の比較やランキング、薬膳の健康効果、求人の情報は扱いません。

薬膳とは|医薬品ではなく、中医学にもとづく食事の考え方

薬膳とは、中医学(中国の伝統医学)の考え方をもとに、食材を選んで組み合わせる料理や食事のことです。

資格を考える前に、薬膳がどのような学びなのかと、医薬品とどう違うのかを確かめておきます。

中医学の理論を学ぶことが中心になります

薬膳の資格の講座では、料理の作り方だけでなく、その土台になる中医学の理論を学びます。

日本中医食養学会は「薬膳を学ぶということは中医学理論を学ぶに等しく」と説明しています(日本中医食養学会「薬膳とは」・2026年10月17日確認)。

同学会の薬膳初級講座の履修内容には、中医学の基礎理論、中医営養学、中医薬膳学、季節の薬膳などが並んでいます(日本中医食養学会「薬膳初級講座」・2026年10月17日確認)。

食材の選び方では、食材の性質を寒・涼・温・熱に分ける「四性」や、酸・苦・甘・辛・鹹(かん)に分ける「五味」といった考え方を用います(日本中医食養学会「薬膳とは」・2026年10月17日確認)。

これらは中医学の理論による分け方で、食べたときの体への効果を保証するものではありません。

薬膳料理や薬膳茶は、医薬品ではありません

名前に「薬」の字が入っていても、薬膳料理や薬膳茶は医薬品ではなく食品です。

薬膳を、病気の治療や予防の代わりにすることはできません。

体調で気になることがある場合は、薬膳で対処しようとせず、医療機関にご相談ください。

人に薬膳を伝えたり、料理を提供したりするときの表示のルールは、このあとの「取得後の現実」で触れます。

薬膳の資格は国家資格?種別と認定団体を確かめる

「薬膳の資格は国家資格ですか?」という疑問から調べ始める方もいらっしゃいます。

この記事で確認した範囲では、薬膳の名がつく資格はいずれも国家資格ではなく、民間の団体や学校、海外の団体などが認定・発行するものでした。

ここでは、その確かめ方と、似た名前の資格の見分け方を紹介します。

法律にもとづく資格か、どこが認定・発行しているかを確かめる

国家資格かどうかを確かめるときは、法律にもとづく資格かどうかと、その資格を認定・発行している団体を、公式情報で確認します。

国家資格の中には、国の指定を受けた団体が試験を実施しているものもあるため、団体の名前や法人の種類だけでは判断できません。

たとえば行政書士試験は、「総務大臣指定試験機関」とされる一般財団法人行政書士試験研究センターが実施しています(一般財団法人行政書士試験研究センター公式サイト・2026年10月17日確認)。

薬膳の資格については、各団体が次のように案内しています。

本草薬膳学院は、自校の「中医薬膳師」について「本草薬膳学院が認定・発行している民間資格です。」と案内しています(本草薬膳学院「よくある質問」・2026年10月17日確認)。

日本中医食養学会の「中医薬膳指導員®」も、認定証書の発行は同学会が行うと案内されています(日本中医食養学会「中医薬膳指導員・調理師」・2026年10月17日確認)。

名前に「国際」とつく資格も、日本の国家資格ではありません。

たとえば「国際中医薬膳師」は、世界中医薬学会連合会が認定する資格として、日本中医食養学会が案内しています(日本中医食養学会「国際中医薬膳師(世界中連認可)」・2026年10月17日確認)。

「国際薬膳師(士)」は、2024年から日本国際薬膳師会が発行していると本草薬膳学院が案内しています(本草薬膳学院「よくある質問」・2026年10月17日確認)。

法律にもとづく食の資格とは別のものです

調理師・栄養士・管理栄養士のように、法律にもとづいて免許を受ける食の資格もあります。

薬膳の資格はこれらとは別のもので、薬膳の資格を取っても、調理師や栄養士の免許が得られるわけではありません。

なお、日本中医食養学会の「中医薬膳調理師」は、受験するには調理師の資格が必要とされています(日本中医食養学会「中医薬膳指導員・調理師」・2026年10月17日確認)。

似た名前の資格は、認定団体の名前とセットで確かめる

薬膳の資格には、名前の一部が共通するものがあります。

たとえば、日本中医食養学会の「薬膳アドバイザー®」と、本草薬膳学院の「家庭薬膳アドバイザー」は、認定する団体も取得の条件も別です。

調べるときは、資格名と認定団体の名前をセットで確かめると、取り違えを避けられます。

薬膳の資格の取得ルートは、大きく3つ

薬膳の資格は、取得の方法から見ると大きく3つのルートに分けられます。

試験(検定)だけで取得できるもの、指定の講座を修了して試験に合格するもの、講座を修了して申請するものです。

どのルートかによって、独学で始められるか、どのくらいの時間がかかるかが変わります。

ルート① 試験(検定)だけで取得できるもの

講座の受講を条件とせず、試験に合格すれば取得できるルートです。

例として、一般社団法人日本漢方養生学協会が主催する「薬膳・漢方検定」があります。

受験資格は「年齢・性別・国籍・学歴に制限はありません。」と案内されています(薬膳・漢方検定公式サイト「実施概要」・2026年10月17日確認)。

第24回(2026年9月13日)はオンラインで実施され、4者択一形式の全100問で、合格基準は「概ね、正答率70%以上で合格」とされていました(薬膳・漢方検定公式サイト「実施概要」・2026年10月17日確認)。

この70%は合格に必要な正答率の目安で、受験した人のうち何割が合格したかを示す合格率ではありません。

第24回の申込受付は終了しており、確認した時点では次回の日程は掲載されていませんでした(薬膳・漢方検定公式サイト・2026年10月17日確認)。

受験資格に制限がなくても、申込期間を過ぎるとその回は受けられないため、次回の案内は公式サイトで確かめます。

ルート② 指定の講座を修了し、試験に合格して取得するもの

認定団体が指定する講座で決められた時間を学び、そのうえで試験に合格して取得するルートです。

日本中医食養学会の「中医薬膳指導員®」は、同学会の薬膳初級講座または登録機関で「60時間以上の薬膳講習を履修した方」が受験の対象です(日本中医食養学会「中医薬膳指導員・調理師」・2026年10月17日確認)。

認定試験は年1回、3月に行われます(日本中医食養学会「中医薬膳指導員・調理師」・2026年10月17日確認)。

本草薬膳学院の「中医薬膳師」は、同学院の中医薬膳師コースで学び、卒業テストに合格すると取得できます(本草薬膳学院「各資格紹介」・2026年10月17日確認)。

一般社団法人和漢薬膳食医学会の「和漢薬膳師」は、学会が案内する通信講座で4回の通信課題を提出し、最終の修了認定試験に合格(70点以上)して資格認定証の交付を受けた方が、学会から認定されます(一般社団法人和漢薬膳食医学会「和漢薬膳師」・2026年10月17日確認)。

資格認定証の交付の手続きや費用は、確認した学会のページには記載がなかったため、講座の案内で確かめます。

ルート③ 講座を修了し、申請して取得するもの

指定の講座で決められた時間を学んだあと、試験を受けずに申請して取得するルートです。

日本中医食養学会の「薬膳アドバイザー®」は、薬膳初級講座または登録機関で40時間以上を履修したあと、申請すれば無試験で認定証を取得できます(日本中医食養学会「薬膳アドバイザー」・2026年10月17日確認)。

申請の締め切りは、1月・3月・5月・7月・9月・11月の各月10日までとされています(日本中医食養学会「薬膳アドバイザー」・2026年10月17日確認)。

コースの修了にあわせて、希望すれば取得できる資格もあります

確認した案内からは、3つのルートのどれに当たるかを判断できなかった資格もあります。

本草薬膳学院の「家庭薬膳アドバイザー」は、「中医薬膳師コース(通学コース)で薬膳実習を修了した方が任意で取得できる資格です。」と案内されています(本草薬膳学院「各資格紹介」・2026年10月17日確認)。

同学院のコース案内でも、通学コースの卒業時に、希望すれば取得できる資格として挙げられています(本草薬膳学院「中医薬膳師コース」・2026年10月17日確認)。

確認したページには、試験の有無や申請の手続きの記載がなかったため、取得を考えるときは学院に確かめておくと安心です。

上位の資格へ段階的に進むしくみもあります

認定団体によっては、最初の資格を取ったあとに、上位の資格へ進む段階が設けられています。

日本中医食養学会では、中医薬膳指導員®のあとに、薬膳上級講座を経て日本中医薬膳師®や国際中医薬膳師を目指す流れが案内されています(日本中医食養学会「薬膳初級講座」・2026年10月17日確認)。

本草薬膳学院では、中医薬膳師を取得すると「国際薬膳師(士)」の受験資格が得られると案内されています(本草薬膳学院「よくある質問」・2026年10月17日確認)。

段階を進めるほど学ぶ時間と費用は増えるため、どこまで進むかは、目的と生活のペースに合わせて決めることになります。

通学・オンライン・通信の選び方

同じ資格でも、通学のほかにオンラインや通信で学べる場合があります。

日本中医食養学会の薬膳初級講座は、東京の会場での受講に加えて「Zoomでのライブ受講あり」とされています(日本中医食養学会「薬膳初級講座」・2026年10月17日確認)。

本草薬膳学院の中医薬膳師コースは、「通学」「通信教育」「オンライン(eラーニング)」から受講形式を選べます(本草薬膳学院「中医薬膳師コース」・2026年10月17日確認)。

ただし、通信教育とオンラインでも、有効期限の2年間のうちに東京本校の教室で開かれるスクーリングを受講することが、卒業の条件とされています(本草薬膳学院「よくある質問」・2026年10月17日確認)。

スクーリングは3日間にわたって理論講義と調理実習を行うもので、確認した時点では地方の教室での開催はないと案内されています(本草薬膳学院「よくある質問」・2026年10月17日確認)。

通うのが負担に感じられる60代の方や、仕事や介護で日程が読みにくい方は、受講形式と、会場に出向く必要がある日の有無を先に確かめておくと安心です。

主な薬膳の資格と認定団体・取得方法の一覧

ここまでに紹介した資格を、認定団体と取得ルートで一覧にします。

費用は、確認した公式ページに金額の記載があったものだけを載せ、記載がないものは確認の方法を示しています。

表の内容は2026年10月17日に各団体の公式サイトで確認したもので、変わる可能性があります。

資格名認定・主催・発行種別ルート取得の条件(概要)費用の記載
薬膳・漢方検定一般社団法人日本漢方養生学協会(主催)民間資格①受験資格の制限なし。第24回は4者択一・全100問第24回(2026年9月13日)の受験料は6,500円(税込)。次回の日程は確認時点で掲載なし
中医薬膳指導員®日本中医食養学会民間資格②指定講座で60時間以上を履修したあと、認定試験(年1回・3月)受験料は事務局への問い合わせを案内
中医薬膳師本草薬膳学院民間資格②中医薬膳師コースで学び、卒業テストに合格確認したページには金額の記載なし
和漢薬膳師一般社団法人和漢薬膳食医学会民間資格②学会が案内する通信講座で通信課題4回と修了認定試験(70点以上)に合格し、資格認定証の交付を受ける学会のページには金額の記載なし
薬膳アドバイザー®日本中医食養学会民間資格③指定講座で40時間以上を履修したあと申請(無試験)発行料は事務局への問い合わせを案内
家庭薬膳アドバイザー本草薬膳学院民間資格コースの修了時(任意)中医薬膳師コース(通学)で薬膳実習を修了した方が任意で取得。試験の有無は確認したページに記載なし確認したページには金額の記載なし
国際中医薬膳師世界中医薬学会連合会(認定)国家資格ではない(海外の団体が認定)上位日本中医食養学会での受験は、同学会の試験対策講座の修了生が対象(11月〜12月頃・東京)確認したページには金額の記載なし
国際薬膳師(士)日本国際薬膳師会(発行)国家資格ではない上位日本での受験は、中医薬膳師資格の取得者と所定の学習時間を有する方が対象(本草薬膳学院の案内)確認したページには金額の記載なし(試験は毎年1回・通常は春頃。2026年度は4月に実施済み)

費用や期間を比べるときに確かめたいこと

費用は、講座の受講料、試験の受験料、認定証の発行料などに分かれている場合があります。

日本中医食養学会は、薬膳初級講座の費用を資料請求した方へ知らせるとしており、受験料や発行料も事務局への問い合わせを案内しています(日本中医食養学会・2026年10月17日確認)。

本草薬膳学院は、確認した「中医薬膳師コース」「各資格紹介」「よくある質問」のページには金額の記載がありませんでした(本草薬膳学院・2026年10月17日確認)。

この記事では、それぞれの金額を足し合わせた総額は示していません。

申し込む前に、受講料に何が含まれるか、試験や認定に別の費用がかかるか、更新や会費があるかを、資料や事務局で確かめておくと安心です。

期間の目安として、日本中医食養学会の薬膳初級講座は、2026年5月〜2027年1月の開講で全62.5時間と案内されています(日本中医食養学会「薬膳初級講座」・2026年10月17日確認)。

これは確認した時点で開講中の回の案内のため、これから受講する場合は、次の開講時期を学会に確かめます。

本草薬膳学院の中医薬膳師コースは、通学コースの学習期間が1年、通信教育とオンラインは有効期限2年とされています(本草薬膳学院「中医薬膳師コース」・2026年10月17日確認)。

「薬膳の資格は意味ない?」取得後の現実

「薬膳の資格は意味ない」という言葉を目にして、迷っている方もいらっしゃいます。

意味があるかどうかは、資格を取ったあとに何をしたいかによって変わります。

ここでは、意味がないと感じやすい場面と、暮らしや人に伝える場面での使われ方、仕事にするときに確かめたいことを整理します。

「意味がない」と感じやすい場面

意味がないと感じる場面として、考えられるものが3つあります。

一つは、資格を取れば仕事や依頼が自然に生まれると考えていた場合です。

薬膳の資格は民間資格で、資格を持っている人だけができる業務が法律で定められているわけではありません。

二つめは、思っていた学びと中身が違った場合です。

前に触れたとおり、薬膳の講座では中医学の理論を学ぶ時間が長くなるため、料理を気軽に楽しむ教室を想像していた方は戸惑うこともあります。

三つめは、段階が多く、上位まで進むと時間も費用もかさむ場合です。

どこまで進むかを決めずに始めると、途中で目的を見失うこともあります。

暮らしのなかで活きる場面

資格を取ったあと、まず使う場面は日々の献立かもしれません。

季節の食材や家族の食の好みに目を向けながら、料理を組み立てる楽しみが広がることがあります。

子どもが独立して夫婦二人の食事になった方や、一人暮らしの方にとっては、自分のための食事を見直すきっかけになる場合もあります。

検定や講座で学んだことを、家族や友人との会話の話題にする方もいらっしゃいます。

人に伝える・仕事にするときに確かめたいこと

薬膳の教室を開いたり、料理や薬膳茶を提供したりと、学んだことを人に伝えたい方もいらっしゃいます。

認定団体の中には、資格を活かした活動の例として、料理教室の開催や講演活動などを挙げているところもあります(一般社団法人和漢薬膳食医学会「和漢薬膳師」・2026年10月17日確認)。

ただし、それは資格があれば仕事になるという意味ではなく、活動の場は自分でつくっていくことになります。

人に伝えるときに、とくに確かめておきたいのが表示のルールです。

健康増進法第65条第1項は、食品として販売に供する物の広告などの表示について定めた規定です。

健康の保持増進の効果などについて、「著しく事実に相違する表示」や「著しく人を誤認させるような表示」をしてはならないとしています(消費者庁「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」令和4年12月5日一部改定・2026年10月17日確認)。

消費者庁のQ&Aでは、調理品も含めて食品として販売に供する物が対象になり、表示をする人は製造業者や販売業者に限られないと説明されています(消費者庁「健康増進法第65条第1項の適用に関するQ&A」令和6年7月作成・2026年10月17日確認)。

同じ留意事項では、特定の用語や文言の使用を一律に禁止するものではなく、表示全体から個別に判断されるとも説明されています(消費者庁「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」・2026年10月17日確認)。

薬膳茶などを商品として販売する場合には、厚生省(現在の厚生労働省)の通知「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」の別紙「医薬品の範囲に関する基準」も関わります。

この基準では、広告などで「疾病の治療又は予防を目的とする効能効果」などを表示すると、医薬品的な効能効果を標ぼうしているものとみなされます(厚生労働省掲載の通知本文・昭和46年6月1日薬発第476号・最終改正 平成30年4月18日・2026年10月17日確認)。

教室の案内やSNSで薬膳を紹介するときは、「○○が治る」「○○に効く」といった言い方を避け、表示全体として病気が治る・防げると受け取られないかにも気をつけます。

迷ったときは、お住まいの地域の保健所などの窓口に相談すると安心です。

また、薬膳の資格を取っても、病気の診断や治療ができるようになるわけではありません。

体調の相談を受けたときは、医療機関への相談をすすめることになります。

学ぶこと自体を目的にしてもかまいません

資格は、仕事につなげるためだけに取るものではありません。

中医学の考え方を体系的に学びたい、季節と食事の関係を知りたいという理由で学ぶ方もいらっしゃいます。

学ぶ目的が決まると、どのルートの資格を選ぶか、どこまで進むかも考えやすくなります。

資格を取る前に目的を整理する考え方は、次の記事でも紹介しています。

50代の資格取得は「無駄」?取る前に考えたい5つのこと

資格を取らずに薬膳を学ぶ道

薬膳を学ぶ方法は、資格の講座だけではありません。

長い講座に申し込む前に、短い講座や本で試してみる方法もあります。

ここでは、資格を取らずに薬膳に触れる道を紹介します。

単発の公開講座や地域の講座で試してみる

認定団体や学校の中には、短期間で学べる講座や、単発で参加できる公開講座を開いているところがあります(日本中医食養学会トップページ・本草薬膳学院トップページ・2026年10月17日確認)。

お住まいの地域の公民館や生涯学習の講座の案内に、薬膳をテーマにしたものがないか探してみるのも一つの方法です。

短い講座であれば、中医学の理論が自分に合うかどうかを確かめてから、長い講座を考えることができます。

本で独学する

薬膳の基礎を本で学ぶ方法もあります。

検定によっては公式テキストが市販されており、受験しなくても読んで学ぶことができます(薬膳・漢方検定公式サイト「実施概要」・2026年10月17日確認)。

本で学ぶ場合は、ルート①の検定を区切りにする、季節ごとに気になった食材を調べるなど、目安を決めておくと続けやすくなります。

ただし、本で得た知識をもとに、ご自身や家族の病気の治療を判断することは避けてください。

隣の分野から入る

体を温める習慣や香り、セルフケアなど、薬膳と近い分野から学びを広げる方法もあります。

温活については、続け方や温活の資格を次の記事で紹介しています。

温活とは?続けた結果や始め方、資格までを解説します

香りを楽しむ趣味や、自分の手で体をいたわる時間に関心がある方は、次の記事も参考になります。

アロマテラピーを趣味にする|50代からの始め方と資格の選び方

「リンパケア」を学ぶ楽しさとは?資格の種類と仕事にする前の注意点

よくあるご質問

薬膳の資格を調べるときに気になる疑問に、確認した範囲でお答えします。

Q: 薬膳の資格は独学で取れますか?

資格のルートによって異なります。

ルート①の薬膳・漢方検定は受験資格に制限がなく、講座を受けずに独学で受験することもできます(薬膳・漢方検定公式サイト「実施概要」・2026年10月17日確認)。

ルート②・③の資格は、指定の講座での履修が条件になっているため、独学だけでは取得できません。

Q: 薬膳の資格の「最高峰」はどれですか?

団体ごとに資格の段階が異なるため、この記事では資格どうしの上下は比べていません。

たとえば日本中医食養学会は、国際中医薬膳師を、同学会が案内する資格のなかで最上位に位置づけています(日本中医食養学会トップページ・2026年10月17日確認)。

どこまで進むかは、学ぶ目的と、かけられる時間や費用から考えることになります。

Q: 60代からでも学べますか?

確認した範囲では、年齢を条件にしている資格や講座はありませんでした。

薬膳・漢方検定は「年齢・性別・国籍・学歴に制限はありません。」とされ、日本中医食養学会の薬膳初級講座の受講資格は「どなたでも受講可」とされています(各団体の公式サイト・2026年10月17日確認)。

60代から学ぶ場合も、通う頻度や受講形式を、ご自身の体力や生活のペースに合わせて選ぶことができます。

Q: 通信講座で取る資格と、学会やスクールの資格は何が違いますか?

違いを見るときは、どこが認定しているかと、取得の条件を確かめます。

通信講座で学ぶ場合でも、和漢薬膳師のように、認定は学会が行う資格もあります(一般社団法人和漢薬膳食医学会「和漢薬膳師」・2026年10月17日確認)。

名前が似ていても、認定する団体、課題や試験の有無、上位の資格へ進めるかどうかは資格ごとに違います。

申し込む前に、認定団体の名前と公式サイトを確かめておくと安心です。

Q: 薬膳の資格は難しいですか?合格率は公表されていますか?

難しさは資格のルートと段階によって異なるため、この記事では一律には比べていません。

確認した公式ページでは、薬膳の資格の合格率は確認できませんでした(2026年10月17日確認)。

公式ページにある「概ね、正答率70%以上で合格」(薬膳・漢方検定)や「70点以上」(和漢薬膳師の修了認定試験)は、合格に必要な点数の基準です。

受験した人のうち合格した人の割合を示す合格率とは、別のものです。

Q: 持病がある場合や妊娠中でも、薬膳を取り入れてよいですか?

体調や治療の状況によって異なるため、取り入れる前に主治医にご相談ください。

薬膳では生薬を使う場合もあるため、妊娠中・授乳中の方や薬を服用中の方は、医師に確認してから取り入れるようにしてください。

まとめ

薬膳の資格の種別と取得ルート、取ったあとの現実を見てきました。

主なポイントは次のとおりです。

  • この記事で確認した薬膳の資格は、いずれも国家資格ではなく、民間の団体や学校、海外の団体などが認定・発行するもの
  • 取得ルートは、試験(検定)だけで取るもの、講座の修了と試験で取るもの、講座の修了と申請で取るものの3つ
  • 費用は受講料・受験料・発行料などに分かれる場合があり、公式ページに金額がないものは資料や事務局で確かめる
  • 資格だけで仕事になるわけではなく、人に伝えるときは食品の表示のルールに気をつける
  • 学ぶこと自体を目的にしてもよく、資格を取らずに学ぶ道もある

まずは短い講座や本で薬膳に触れてみて、続けたいと感じたら、目的に合うルートの資格を調べてみてはいかがでしょうか。


※本記事は2026年10月17日時点で、各認定団体・主催団体の公式サイトを確認して作成しています。

受講条件・受験料・試験形式・日程などは変更される可能性があります。

最新情報は、各団体の公式サイト(日本中医食養学会・本草薬膳学院・一般社団法人和漢薬膳食医学会・薬膳・漢方検定公式サイト)でご確認ください。

※本記事は一般的な情報の提供を目的としており、薬膳や食品の医学的な効果効能を保証するものではありません。

体調に不安のある方や持病をお持ちの方は、医師にご相談の上、無理のない範囲でお楽しみください。

妊娠中・授乳中の方、薬を服用中の方は、取り入れる前に必ず医師にご相談ください。

※食物アレルギーをお持ちの方は、原材料を必ず確認の上、ご自身の体質に合わせてお楽しみください。

症状が出た場合はすぐに医療機関を受診してください。

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