50代からの趣味探しのための「自分の棚卸し」

50代になって子育てが一段落したり、定年が視野に入ってきたりと、これまでの慌ただしい日々から少し解放され、ご自身の時間が増えるという方も多いと思います。

50代という年代は、多くの方にとって人生の大きな節目になります。

これは決して何かが終わるということではなく、むしろ今までと違う楽しみがある第二のステージが始まると考えることもできます。

と言っても、子育てや仕事が終わった今、何を楽しみに感じるのか分からないという方もいらっしゃると思います。

「生きがい」をもたらしてくれる新しい「楽しみ」を見つけるための第一歩が「自分の棚卸し」です。

この記事では、そんな「自分の棚卸し」とはどのようなもので、どうやってするのか、どうやって楽しめる新しい趣味と出会うのかを分かりやすくご説明したいと思います。  

趣味を探すための「自分の棚卸し」って何?

「自分の棚卸し」と聞くと、少し難しく感じる方もいらっしゃるかもしれません。

「自分の棚卸し」は、これまでの人生で経験してきたこと、培ってきたスキル、大切にしてきた価値観、そして時には忘れかけていた楽しい記憶などを振り返り、今の自分自身をより深く理解するためのプロセスです。

気軽に出来る作業なので、是非やってみてください。

「自分の棚卸し」が趣味探しに役立つ理由

なぜこの「自分の棚卸し」が趣味探しに役立つのでしょうか?

その理由は主に以下の4つが挙げられます。

  • 隠れた願望の発見: 毎日の忙しさの中で、かつて抱いていた興味や才能が心の奥底に眠ってしまっていることはよくあります。「自分の棚卸し」は、そんな「見落としていることや忘れていること」に光を当て、再び見つけるきっかけになります。  
  • 過去と現在の繋がり: 過去に心から楽しかったことや、達成感を味わえた経験は、今のあなたを充実させてくれる趣味のヒントをたくさん含んでいます。「自分の過去のキャリアの中にヒントがあります」という言葉もあるように、これまでの歩みの中に「未来の楽しみの種」が隠れているのです。  
  • 本当に大切にしたい価値観の明確化: 自分にとって何が本当に大切なのか(例えば、創造性を発揮すること、新しいことを学ぶこと、誰かの役に立つこと、心穏やかに過ごすことなど)を理解することで、心から意義を感じられる趣味を選ぶことができます。  
  • 既にある強みやスキルの再認識: 自分では気づいていなかったり、過小評価していたりするスキルや強みがあるかもしれません。それらを再認識することで、新しい趣味にも自信を持って取り組むことができるでしょう。

 趣味探しのための「自分の棚卸し」をする時のポイント

具体的な『趣味探しのための「自分の棚卸し」のやり方』をご説明する前に、「自分の棚卸し」をする時のポイントをご説明したいと思います。

以下に、趣味探しのための「自分の棚卸し」の3つのポイントをご紹介します。

【ポイント1】「…だから~すべき」を手放す

これは、長年の社会人経験で身についた「成果主義」や「他者評価」の思考グセから、自分を解放してあげるポイントです。

50代までの人生では、「会社での役割」「親としての責任」など、多くの場面で「〜すべき」「〜しなければ」という思考が求められてきた方も多いと思います。

そのため、自由な時間であるはずの趣味探しでさえ、無意識に「健康に良いからやるべき」「将来の役に立つから学ぶべき」といった、効果や目的を先に考えてしまいがちです。

趣味は、誰かに評価されたり、何かの役に立ったりする必要は一切ありません。

心が「ただ、楽しい」「理屈はないけど、惹かれる」と感じる、その純粋な感覚こそが最も大切なのです。

「…だから~すべき」を手放すヒント

何かを始めようと思った時、「これをやると、どんな良いことがあるだろう?」と考える前に、「これをやっている時、私の心はどんな気持ちだろう?」と問いかけてみてください。

「ワクワクする」「落ち着く」「無心になれる」といった感情が湧き上がってくるものが、あなたにとっての趣味の有力候補です。

  • 「老後の健康のために、ウォーキングをすべきだ」→「ただ道を歩いて、知らない景色やお店を見つけるのが楽しい
  • 「ボケ防止に、脳トレのアプリをやらねば」→「パズルを解いている時の、没頭する感覚が心地よい
  • 「人脈作りのために、ゴルフを始めるべきか」→「青空の下で体を動かすこと自体が気持ちいい

【ポイント2】忘れていた「好き」を掘り起こす

仕事や子育てに追われる中で、心の奥にしまい込んでいた「かつての情熱」を掘り起こすということが2つ目のポイントです。

若い頃に夢中になったことは、損得勘定なしの「好き」という気持ちの塊です。

それは、忙しい日々の中で忘れてしまっているだけで、決して消えてなくなったわけではありません。

この「好き」の原体験を思い出すことは、今の自分が本当に求めているものを知るための、最も強力な手がかりとなります。

「好き」の掘り起こすヒント

昔のアルバムを開いてみたり、実家に眠っている古い持ち物を眺めてみたりするのが効果的です。

「そういえば、こんなことに夢中だったな」と思い出したら、「なぜそれが好きだったんだろう?」と理由を深掘りしてみましょう。

「静かに集中する時間が好きだった」「何かを自分の手で作り上げる達成感が好きだった」など、その「理由」こそが、今のあなたが楽しめる新しい趣味のヒントになります。

  • 子供の頃、お小遣いを何に使っていましたか?
    • 雑誌や漫画 → 物語を読む・書く、イラスト、特定のジャンルの情報収集
    • プラモデルやラジコン → 模型作り、DIY、機械いじり、ドローン
    • レコードやCD → 音楽鑑賞、楽器演奏、ライブ通い
  • 学生時代、成績は関係なく「面白い」と感じた教科は何でしたか?
    • 歴史 → 史跡巡り、大河ドラマ鑑賞、歴史小説の読破
    • 美術・技術 → 絵画、陶芸、木工、手芸
    • 理科(生物) → ガーデニング、アクアリウム、バードウォッチング
  • 社会人になりたての頃、休日に何をしていたら楽しかったですか?
    • 喫茶店巡り → 自宅で本格的なコーヒーを淹れる、カフェのようなインテリア作り
    • 映画館通い → 映画の感想ブログを書く、名作映画の深掘り

【ポイント3】 小さな「できる」に目を向ける

キャリア上のスキルとは違う、日常生活の中に溶け込んでいる「得意なこと」や「苦にならないこと」に光を当てることが3つ目のポイントです。

「趣味にするからには、人並み以上にうまくできなくては」という思い込みが、新しい一歩をためらわせる原因になることがあります。

しかし、趣味は「できる」から始めるのではなく、「やってみたら、意外と苦にならない」という気軽な感覚から見つかることも多いのです。

長年の人生経験で、あなたには自分でも気づいていない「小さな才能」がたくさん備わっています。

「小さなできる」に目を向けるヒント

家族や親しい友人に「私って、普段何気なくやっていることで、何か得意なことあるかな?」と聞いてみるのも良い方法です。

自分では「当たり前」だと思っていることが、他人から見れば立派な「才能」であることは少なくありません。

その小さな才能を少しだけ育ててみることが、思いがけない楽しい趣味へと繋がっていきます。

  • 料理の段取りを考えるのが得意 → 凝った料理への挑戦、スパイスやハーブの探求、燻製作り
  • 部屋の模様替えや整理整頓が好き → DIY、インテリアコーディネート、ガーデニング、ミニチュア作り
  • 人の話をじっくり聞くのが苦にならない → 地域のボランティア、傾聴サークル、自分の経験を発信するブログ
  • 旅行の計画を立てるのが好き → 地図や歴史を絡めた街歩き、テーマを決めた旅行(例:城巡り、温泉巡り)、写真
  • 植物やペットの世話が楽しい → より本格的な園芸、盆栽、アクアリウム、メダカの飼育

「自分の棚卸し」のやり方

「自分の棚卸し」のやり方

ここからは、実際に「自分の棚卸し」をどのように進めていくのか、やさしいステップでご紹介します。

肩の力を抜いて、リラックスしながら、ご自身の心と対話する時間を楽しんでみてください。

完璧を目指す必要はありません。

大切なのは、楽しみながら自分自身を見つめ直すことです。

【ステップ1】過去の「出来事」の棚卸し  

まずは、過去におこった「出来事」を思い出すことで、過去の自分を振り返ってみましょう。

これは、人生の様々な出来事を丁寧に思い出し、忘れていたり見落としていたりしていた「自分」を見つけ出す作業です 。  

  • 用意するもの: ノート、ペン。もしあれば、昔の写真や日記なども記憶を呼び覚ますのに役立ちます 。  
  • やり方:
    1. 自分史年表を作る: 幼少期、学生時代(小学校、中学校、高校、大学など)、社会人になってから、結婚、出産・育児期など、人生の大きな区切りごとに時代を分けます。
    2. 各時期の出来事を書き出す: それぞれの時期に、特に印象に残っている出来事(嬉しかったこと、楽しかったこと、挑戦したこと、少し大変だったことなど)を思い出せる範囲で書き出してみましょう。
    3. その時の感情を添える: 出来事だけでなく、「その時何を感じていたか?」も思い出して書き加えます 。ワクワクした、誇らしかった、不安だった、など、素直な感情を大切にしましょう。  
    4. 学んだこと・気づいたことを加える: その経験から何を学び、どんなことに気づいたかも振り返ってみると、より深い自己理解に繋がります。

表1: 過去の出来事シート(例)

年代/時期主な出来事感じたこと/感情学んだこと/気づき関連するかもしれない趣味のヒント
小学生時代絵画コンクールで入賞したとても嬉しかった、自信がついたコツコツ努力することの大切さ絵を描くこと、美術鑑賞
20代初めての海外一人旅不安もあったが、達成感と自由を感じた計画性と行動力、異文化理解の面白さ旅行、語学学習、写真
30代~40代子どもと一緒に公園で草花を観察した心が癒された、自然の美しさに感動した日常の中の小さな発見の喜びガーデニング、自然観察、ウォーキング
(ご自身の年代)(ご自身の出来事を記入してください)(ご自身の感情を記入してください)(ご自身が学んだこと・気づいたことを記入してください)(ご自身でヒントを見つけて記入してください)

この表はあくまで例です。

ご自身のペースで、自由に項目を増やしたり変更したりしてくださいね。

全部埋まらなくても大丈夫です 。

以下のような質問を例にして、これまでの人生を振り返り、心が動いた瞬間や夢中になったことを、年代ごとに書き出してみましょう。

  • 子供時代・学生時代:
    • 時間を忘れて没頭した遊びや勉強は何でしたか? (例:プラモデル作り、読書、絵を描くこと)
    • 通知表で「〇〇に関心がある」と書かれたことは?
    • 文化祭や部活動で、どんな役割が楽しかったですか?
  • 20代・30代・40代(社会人・家庭人として):
    • 忙しい中でも、つい時間を作ってやっていたことは何ですか? (例:好きなアーティストのライブに行く、週末にカフェ巡りをする)
    • 仕事の中で、実は楽しかった作業や分野は何でしたか? (例:資料をきれいにまとめる、後輩に教えること)
    • どうしても気が進まなかったり、苦痛に感じたりしたことは何ですか?
    • 人から褒められて、素直に嬉しかったことは何ですか? (例:「あなたの作る料理は美味しいね」「いつも丁寧な仕事だね」)
  • 将来:
    • 「いつか時間ができたらやりたいな」と漠然と思っていたことはありますか?
    • 旅行先で「ここに住んでみたいな」と感じた場所はどこですか?その理由は?

【ステップ2】現在の「心地よい瞬間」の棚卸し

現在の生活の中で、心が「ホッとする」「満たされる」瞬間をリストアップします。

五感(見る・聞く・味わう・触れる・香る)を意識すると見つけやすくなります。

【質問のヒント】

  • 見る: どんな景色や物を見るのが好きですか? (例:夕日、美術館の絵画、手入れされた庭、美しい建築物)
  • 聞く: どんな音を聞くとリラックスしますか? (例:ジャズ、クラシック、鳥のさえずり、雨音)
  • 味わう: どんなものを食べたり飲んだりしている時が幸せですか? (例:淹れたてのコーヒー、美味しいパン、旬の果物)
  • 触れる・香る: どんな感触や香りが好きですか? (例:ペットを撫でる、土いじり、アロマの香り、木のぬくもり)
  • 行動: ついやってしまう行動や、好きな時間の過ごし方は? (例:書店をぶらぶらする、静かな場所で一人で過ごす、気の置けない友人と話す)

【ステップ3】未来を描く「将来の夢」の棚卸し

時間やお金、周りの目といった制約をすべて取り払って、「もし何でもできるとしたら?」という視点で、やってみたいことや憧れを自由に書き出します。

【質問のヒント】

  • 昔、なりたかった職業や、やってみたかったことは何ですか? (例:楽器の演奏、小説家、外国語を話すこと)
  • 「この人の生き方、素敵だな」と思うのはどんな人ですか?その人は何をしていますか?
  • 人に話すのは少し恥ずかしいけれど、密かに挑戦してみたいことはありますか? (例:自分の作品を販売する、ブログで発信する、一人で旅をする)
  • どんなスキルや知識を身につけたら、これからの人生がもっと楽しくなると思いますか?

【ステップ4】人生で「大切にしてきた価値観」の棚卸し  

これまでの人生で、あなたが無意識のうちに大切にしてきた「心の軸」となる価値観は何でしょうか?

以下の質問を自分に問いかけてみてください。  

  • どんな時に一番喜びを感じますか?
  • 人生で最も誇れることは何ですか?
  • 辛い経験から何を学びましたか?
  • あなたが本当にやりたいことは何ですか?例えば、「家族との時間を大切にする」「新しいことに挑戦し続ける」「人との繋がりを大切にする」「自然の中で心穏やかに過ごす」など、具体的な言葉にしてみましょう。

【ステップ5】自分の棚卸し発見シートで「見える化」する

ここまでの振り返りで出てきたことを、一枚のシートにまとめてみましょう。

こうすることで、自分の中にある様々な要素が整理され、趣味探しのヒントがより明確に見えてきます。

表2: 自分の棚卸し発見シート

項目あなたの答えを記入してみましょう
夢中になったこと/好きだったこと(例:読書、音楽を聴くこと、手芸、料理、旅行、スポーツ観戦など)
得意だったこと/褒められたこと(例:文章を書くこと、細かい作業、人に教えること、計画を立てること、絵を描くことなど)
苦手だったこと/避けていたこと(例:人前で話すこと、競争すること、単調な作業、じっとしていることなど)
大切にしている価値観(例:成長、貢献、調和、自由、探求、美しさ、健康、安らぎなど)
今、少し気になること/やってみたいこと(例:最近よく聞く〇〇、昔諦めた△△、友達が楽しそうにしている□□など)
これらのことから見えてくる、私に合うかもしれない趣味の方向性(例:静かに集中できる手作業系の趣味、自然と触れ合えるアウトドア系の趣味、新しい知識やスキルが身につく学び系の趣味、人と交流できるグループ活動など)

自分の棚卸し結果から「趣味のヒント」を見つける方法

自分の棚卸し結果から「趣味のヒント」を見つける方法

「自分の棚卸し発見シート」を眺めてみると、どんな発見があったでしょうか?

その棚卸しの結果から、あなたに合った趣味の方向性を見つけるヒントを探っていきましょう。

棚卸しで見えてきた「好きだったこと」「得意だったこと」「大切にしている価値観」そして「今、気になっていること」。

これらが、あなたらしい趣味を見つけるための大切な道しるべとなります。

例えば、

  • 「夢中になったこと」に「一人で静かに本を読む時間」とあり、「大切にしている価値観」に「知的好奇心を満たすこと」と書かれていたなら、文学サークルへの参加、図書館巡り、書評ブログの執筆などが心地よい趣味になるかもしれません。
  • 「得意だったこと」に「手先を使った細かい作業」とあり、「今、気になっていること」に「美しい和小物」とあれば、つまみ細工や和裁、陶芸といった手作りの趣味が、あなたの創造性を満たしてくれるでしょう。
  • 「過去の出来事シート」で、自然の中で過ごした時に「心が解放された」「元気が出た」といった感情が多く記録されていたなら、ガーデニング、ハイキング、野鳥観察、風景写真などが、日々に潤いを与えてくれるかもしれません。
  • 「大切にしている価値観」として「人との繋がり」や「誰かの役に立つこと」が強く浮かび上がってきた方は、ボランティア活動、地域のサークル運営、自分の得意なことを教える小さな教室を開くことなどが、大きな生きがいや喜びに繋がる可能性があります。

その他「自分の棚卸し発見シート」の中の以下のようなキーワードから趣味のヒントを探してみても良いと思います。

  • 一人で黙々と」というキーワードが多い → 陶芸、書道、プログラミング、模型作り
  • 自然に触れる」ことが多い → ガーデニング、ハイキング、釣り、天体観測
  • 人と交流する」ことが多い → 地域のボランティア、ダンスサークル、料理教室、合唱団
  • 美しいもの」に惹かれることが多い → 美術館巡り、写真、アンティーク収集、フラワーアレンジメント
  • 知識を探求する」ことが多い → 歴史の勉強、語学、資格取得、読書会

書き出した将来の夢や記憶の中の「好き」が、思わぬ形で現在の趣味に繋がることがあります。

例えば、「学生時代、文化祭の準備が楽しかった」という記憶は、「仲間と何かを作り上げる」という喜びの再発見に繋がり、地域のイベント運営ボランティアや、演劇サークルといった趣味に行き着くかもしれません。

「自分の棚卸し」から趣味を見つけるアイデア集

「自分の棚卸し」から趣味を見つけるアイデア集

「自分の棚卸し」で、なんとなく自分の好みや大切にしたいことが見えてきたら、次はいよいよ具体的な趣味のアイデアに触れてみましょう。

ここでは、50代の方々に人気がある趣味をいくつかご紹介します。

ご自身の棚卸しの結果と照らし合わせながら、「これなら私にも合うかも!」と思えるものがあるか探してみてください。

【タイプ1】アクティブに健康維持をしたい

体を動かすことは、健康維持はもちろん、心のリフレッシュにも繋がります。

  • ウォーキング・軽いジョギング: いつでもどこでも手軽に始められます。体力に自信がない方も、まずは近所の散歩から 。  
  • ヨガ・ピラティス: 自宅でも動画を見ながらできます。心身のバランスを整え、柔軟性を高めます 。  
  • 水泳: 体への負担が少なく、全身運動になります。水中ウォーキングもおすすめです 。  
  • ダンス: フラダンスや社交ダンスなど、音楽に合わせて楽しく体を動かせます 。  
  • ゴルフ: 自然の中で楽しめ、仲間との交流も生まれます。適度な運動にもなります 。  
  • サイクリング: 景色を楽しみながら、自分のペースで運動できます 。    

【タイプ2】創造力を活かしたい

何かを生み出す喜びは、日常に大きな充実感をもたらしてくれます。

  • 絵画・デッサン・塗り絵: 気軽に始められるものから本格的な油絵まで、表現の世界は無限です。  
  • 書道: 墨の香りに癒されながら、美しい文字を書くことに集中できます。  
  • 写真: 日常の風景や大切な瞬間を、自分の視点で切り取ってみましょう。  
  • 手芸(編み物・刺繍・キルト・アクセサリー作りなど): 世界に一つだけの作品を作る喜びがあります。  
  • DIY: 家具や小物など、自分の手で暮らしを豊かにするアイテムを作れます。  
  • 料理・お菓子作り: 新しいレシピに挑戦したり、大切な人に手料理を振る舞ったりするのも楽しいですね。  
  • 文章を書く(ブログ・俳句・エッセイなど): 自分の思いや経験を言葉で表現してみましょう。
  • ガーデニング・家庭菜園: 土に触れ、植物を育てる喜びは格別です。創造力も活かすことが出来ます。

【タイプ3】学びとスキルアップがしたい

新しいことを学ぶのは、いくつになってもワクワクするものです。

  • パソコン・インターネット: 情報収集やオンラインショッピング、動画視聴など、世界が広がります。シニア向けの教室も人気です 。  
  • 楽器演奏: 昔憧れた楽器に再挑戦したり、新しい楽器を始めてみたりするのも素敵です 。  
  • 語学学習: 旅行先で役立つだけでなく、新しい文化に触れるきっかけにもなります 。  
  • 脳トレ・パズル: 楽しみながら脳を活性化できます 。  
  • 資格取得・セミナー参加: 興味のある分野の知識を深めたり、新しいスキルを身につけたりできます 。オンライン講座も豊富です 。  

【タイプ4】心安らぐ時間を過ごしたい

忙しい日常から離れ、心穏やかに過ごせる趣味も大切です。

  • 読書: 図書館を利用すれば費用も抑えられます。電子書籍も便利です 。  
  • 音楽鑑賞: ストリーミングサービスなら、膨大な曲を手軽に楽しめます 。  
  • 映画鑑賞: シニア割引を利用してお得に映画館で楽しんだり、動画配信サービスで自宅でゆっくり鑑賞したり 。  
  • 自然の中で過ごす(森林浴、海辺の散歩など): 心身ともにリフレッシュできます 。  

【タイプ5】社会とのつながりを深めたい

人との交流や社会貢献は、大きな生きがいや喜びをもたらしてくれます。

  • ボランティア活動: 自分の経験やスキルを活かせる場が見つかるかもしれません 。  
  • サークル・同好会への参加: 共通の趣味を持つ仲間との出会いは、生活にハリを与えてくれます 。  
  • 地域のイベント参加・運営: 地元との繋がりを深める良い機会です 。  
  • 旅行(日帰り・宿泊): 新しい景色や文化に触れることは、大きな刺激になります。一人旅も、夫婦や友人との旅行も素敵ですね 。  

これらの趣味は、パソコンやインターネットを活用することで、一人で楽しむだけでなく、オンラインで仲間と繋がったり、学んだことを発信したりと、多様な楽しみ方ができるのも現代ならではの魅力です。  

趣味によっては、初期費用や月々の費用がかかるものもあります。

無理のない範囲で楽しめるよう、事前に情報を集めておくと安心です。

また、地域の公民館やカルチャーセンター、オンラインのプラットフォームなどを活用すれば、手軽に始められる講座やサークルが見つかることもあります 。  

表3: 棚卸し結果別・おすすめ趣味マトリクス(例)

この表は、あなたの棚卸しの結果と照らし合わせながら、趣味探しのヒントとしてご活用ください。

大切なのは、あなたが心から「楽しそう!」と思えることを見つけることです。

棚卸しで見えた「私の好き・得意・価値観」のヒントおすすめの趣味の方向性具体的な趣味の例始めやすさ(目安)費用の目安(目安)
自然の中で過ごすのが好きアウトドア系、癒し系ガーデニング、ウォーキング、ハイキング、写真(風景)、旅行(自然豊かな場所へ)すぐに始められるものが多い低コスト~中程度
手先を動かす細かい作業が得意・好き手芸・クラフト系、アート系編み物、刺繍、アクセサリー作り、プラモデル製作、カリグラフィー、絵画道具を揃えれば始めやすい低コスト~中程度
新しいことを学ぶのが楽しい・知的好奇心旺盛学び系、スキルアップ系語学学習、楽器演奏、プログラミング、歴史探訪、資格取得、オンライン講座受講教室探しや教材選びから低コスト(独学)~比較的高め(教室)
人と交流するのが好き・誰かの役に立ちたいコミュニティ系、貢献系ボランティア活動、サークル活動、地域のイベント参加、料理教室(教える側・習う側)、スポーツチーム参加仲間を見つけることから低コスト~中程度
静かに一人で集中したい・自分のペースで取り組みたいインドア系(一人で完結)、創作系(マイペース)読書、映画鑑賞、音楽鑑賞、ブログ執筆、パズル、瞑想、書道すぐに始められるものが多い低コスト
体を動かすのが好き・健康に関心が高いスポーツ系、健康増進系ウォーキング、ジョギング、ヨガ、水泳、ダンス、サイクリング、ゴルフ道具や場所が必要な場合あり低コスト(自宅)~比較的高め(ジム・用具)

まとめ

まとめ

50代から自分にあった趣味を探すために「自分の棚卸し」がとても役に立つということをご理解頂けたのではないでしょうか。

「自分の棚卸し」は、焦らず、楽しむことが大切です。

すぐに「これだ!」という趣味が見つからなくても大丈夫です。

大切なのは、自分自身と向き合い、小さな「好き」や「心地よい」を発見していくプロセスそのものを楽しむことです。

是非、「自分の棚卸し」を通じて、あなただけの「生きがい」を感じられるような趣味を見つけてください。