
趣味の友人が初孫を迎えたと聞いて、自分のことのように嬉しく思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
おばあちゃんになった喜びを一緒にお祝いしたいけれど、「おばあちゃんになったお祝いってするもの?」と迷うこともありますよね。
孫の誕生は家族にとって特別に嬉しい出来事なので、たとえささやかな贈り物でも喜んでもらえます。
本記事では、友達がおばあちゃんになった際のお祝いのタイミングやマナー、プレゼント選びのポイント、メッセージの書き方からお祝い金の相場まで分かりやすくご説明したいと思います。
友達がおばあちゃんになったお祝いのタイミングとマナー
まず気になるのが、お祝いを渡すタイミングやマナーですよね。
せっかくのお祝いも、タイミングを間違えると相手に気を遣わせてしまうこともあります。
ここでは、ベストなタイミングと、心遣いが伝わるメッセージの書き方をご紹介します。
孫の誕生からいつ渡す?ベストタイミング
まず、お祝いを渡すタイミングです。
基本的には赤ちゃんが無事に生まれてから、産後1週間〜1ヶ月以内に贈るのが目安とされています。
出産直後の数日はご家族も慌ただしく、赤ちゃんやママの体調も安定していません。
退院して少し落ち着いた生後1週間〜1ヶ月頃にお祝いを渡すと良いでしょう。
直接会って渡せるなら、初めて会うタイミングやお宮参り後などが理想です。
もし遠方で直接会えない場合は、宅配便で送っても構いません。
その際は先方が受け取りやすい日時に届くよう配慮しましょう。
なお、出産前に渡すのは避けます。
赤ちゃんが生まれてからのお楽しみにとっておき、無事誕生の知らせを受けてから準備しましょう。
また、あまり遅すぎる時期にならないよう注意します。
生後2〜3ヶ月を過ぎるとタイミングを逃してしまいますので、遅くとも生後1ヶ月頃までには贈るのがおすすめです。
メッセージカードで気持ちを伝える書き方
お祝いには是非メッセージカードを添えましょう。
手書きのメッセージは気持ちが伝わりますし、良い記念にもなります。書き方のポイントは、何よりも相手の喜びを一緒にお祝いする気持ちを素直に綴ることです。
「おばあちゃんになっておめでとう!」「初孫誕生、本当に良かったね」など、温かい言葉でお祝いの気持ちを伝えましょう。
親しい友人であれば少し砕けた表現でも構いませんし、最近知り合った方なら丁寧めでも大丈夫です。
大切なのはあなたも心から嬉しいという気持ちを込めることです。
メッセージの例文をいくつかご紹介します。
- 例文1: 新しい役割への祝福を込めて 「〇〇ちゃん、お孫さんのご誕生、本当におめでとうございます! おばあちゃんになった〇〇ちゃん、なんだか想像するだけで素敵です。きっと優しいおばあちゃんになるんだろうな。ご家族の皆様もお喜びのことでしょうね。ますますお幸せな日々になりますように。」
- 例文2: 喜びと健康を願う 「初孫さんの誕生、心からお祝い申し上げます! 〇〇ちゃんがおばあちゃんになったと聞いて、私も自分のことのように嬉しいです。新しい家族の絆が深まる素敵な時間になりますように。これからもお孫さんの成長を一緒に見守っていきましょうね。お身体を大切に、元気でいてください!」
- 例文3: 親しい間柄で、少しカジュアルに 「〇〇、おばあちゃんデビューおめでとう! まさかこんな日が来るなんて、感慨深いね(笑)。きっと可愛いお孫さんにメロメロになってる頃かな? これからますます賑やかで楽しい毎日になるね! またゆっくり話聞かせてね!」
気を付けたいのは、忌み言葉を使わないこと。
出産やお祝いの場では、不吉な意味を連想させる言葉は避けます。
例えば「短い」「切る」「絶える」「消える」「苦しむ」「なくなる」などはメッセージに含めないようにしましょう。
その代わりに、「命の誕生に心から祝福しています」「これからたくさん楽しい時間を過ごしてね」のように、明るい未来を願う前向きな言葉を選ぶと良いですね。
「お体に気をつけてね」「無理しないでね」など、友人(新おばあちゃん)の健康や今後を気遣う一言を添えるのも喜ばれます。
なお、メッセージカードのデザインは相手の好みに合わせたり、可愛らしいベビーグッズのイラストが入ったものなどにすると雰囲気が出ます。
最後はあなたの名前を書き添えて、心を込めて渡しましょう。
書くときのポイント
- お祝いの言葉を最初に: まずは「おめでとう!」の気持ちをストレートに伝えましょう。
- 自分の喜びも伝える: 友達の喜びを共有する気持ちを表すと、より親密なメッセージになります。
- 相手の状況を気遣う言葉を添える: 「無理しないでね」「身体を大切に」など、相手を思いやる一言を加えましょう。
- 今後の楽しみについて触れる: 「お孫さんの話を聞かせてね」「会えるのを楽しみにしているね」など、未来への期待を込めた言葉も素敵です。
- ネガティブな言葉は避ける: 「短い」「切る」「絶える」「消える」「苦しむ」「なくなる」といった言葉は避ける。
心を込めて書いたメッセージは、きっと友達の宝物になるはずです。
友達がおばあちゃんになったお祝いのプレゼント選び
次に、プレゼント選びのポイントです。
お友達が「おばあちゃん」になったお祝いのプレゼントは、その新しい役割を祝福し、これからの毎日がより楽しく、豊かになるようなものを選びたいですよね。
ここでは、実用性と心遣いを兼ね備えたプレゼントのアイデアをご紹介します。
出産祝いと兼ねた実用的プレゼントアイデア
基本的には出産祝いの一環と考えて、記念に残るものや育児に役立つ実用的なものを贈るのがおすすめです。
友達本人に対するお祝いとはいえ、孫が生まれたことへの贈り物ですから、赤ちゃんに関連したプレゼントが喜ばれます。
例えば、以下のようなアイデアがあります。
- デジタルフォトフレーム – 孫の写真をいつでも飾って楽しめるフォトフレームです。スマホで撮った赤ちゃんの写真を離れた場所からでも送信して表示できるタイプなら、遠方に住むおばあちゃんでもリアルタイムで成長を共有できます。お部屋に飾れば、可愛いお孫さんの姿をいつでも見守ることができます。
- 手形・足形のメモリアルグッズ – 赤ちゃんの小さな手足の形を記念に残せるフォトフレームやスタンドはいかがでしょうか。孫の名前や誕生日とともに手形足形を刻んだメモリアルスタンドは、特別な思い出を形にできるプレゼントです。「成長の記録が残せて嬉しい」と好評で、一生の宝物になります。
- 祖母と孫のおそろいグッズ – おばあちゃんと孫でお揃いで身に着けられるペアアイテムもユニークなアイデアです。例えば、お揃いの靴下やTシャツなどは微笑ましく、離れて暮らしていても心が繋がる感じがします。「ばあば」「ベイビー」のペアデザインのものなど、ユーモアを込めて選んでも良いでしょう。
- 赤ちゃん向けの実用アイテム – 友人を通じてお孫さんへの出産祝いを兼ねる形で、育児に役立つベビーグッズを贈るのも定番です。例えば、外出時に便利なスタイ(よだれかけ)や、おむつをケーキのようにデコレーションした華やかなおむつケーキ、あるいは好きなベビー用品を選べるカタログギフトなどが喜ばれます。おむつケーキは実用的なおむつがたくさん詰まっているうえ見た目も可愛らしいので、開封するワクワク感もあります。
- 気軽に贈れるちょっとしたプレゼント – 仲の良い友達とはいえ「あまり大げさなお祝いはかえって悪いかな…」という場合は、特別感のあるお菓子や紅茶の詰め合わせなど、友人自身が楽しめる消え物ギフトもおすすめです。他にも、布製のしかけ絵本やシリコン製のビブ(よだれかけ)など、さりげなく渡せるプチギフトも色々あります。こうしたカジュアルな贈り物なら相手も気負わず受け取れるでしょう。
いずれの場合も、「友達に負担をかけない」範囲のプレゼントであることが大切です。
高価すぎる品はお返しの心配をさせてしまいますから、「これなら気軽に受け取れる」と思ってもらえる実用的・適度な価格のものを選びましょう。
また、可能であればプレゼントにお祝いのメッセージも添えて渡すと、より一層気持ちが伝わります。
相場を押さえて失敗しないギフト選定
プレゼントの予算(相場)も気になるところですよね。
友人がおばあちゃんになったお祝いだからと特別変わるわけではなく、基本的には出産祝いの一般的な金額相場が参考になります。
一般的に友人への出産祝いは、個人で贈る場合3,000〜10,000円程度が相場とされています。
特に仲の良い親友であれば5,000〜10,000円、顔見知り程度の友人なら3,000〜5,000円くらいが目安です。
この範囲内であれば「高すぎず安すぎず」で、相手も気を遣わずに受け取りやすい金額と言えるでしょう。
実際、「とても親しい友人には1万円近く包んだ」「ほどほどの仲なら5千円くらいにした」など、人によって金額は様々ですが、5,000円前後を選ぶ方が多いようです。
あまり高額なお祝いはかえって負担になるため、無理のない範囲で心のこもった贈り物にしましょう。
反対に「金額が少ないと失礼では?」と心配になるかもしれませんが、気持ちがこもっていれば問題ありません。
実際、小さなお祝いでも「言葉をかけてもらえただけで嬉しかった」という声もあります。
大切なのは値段より気持ちですから、無理のない範囲でお祝いしましょう。
もし共通の友人同士で連名で贈る場合は、みんなの予算を合わせて少し良いプレゼントを用意するのも一案です。
その際、一人あたり2,000〜3,000円程度の負担に収まるよう調整すると良いでしょう。
例えば3人で1万円程度のギフトを贈るなど、出し合えば相手に喜ばれる品を用意できます。
友達がおばあちゃんになったお祝いに添えるお金のスマートな渡し方
プレゼント選びに加えて、「現金も渡した方が良いかな?」と悩む方もいらっしゃると思います。
必ずしも現金を添える必要はありませんが、場合によっては品物+現金(または商品券)という形も喜ばれます。
特に、何かと出費がかさむ時期でもあるため、実用的な面でも喜ばれることが多いでしょう。
プレゼント+現金?バランス良いお祝い方法
プレゼントに加えて、現金を贈ることも、お祝いの気持ちを伝えるスマートな方法の一つです。
実際に「現金だけだと寂しいので、お菓子といっしょに贈りました」という声もあります。
たとえば、お祝いの品に気持ちばかりの現金をプラスすれば、友人がお孫さんのために必要なものを自由に買える柔軟性も生まれます。
ただし、現金を添える場合は金額に配慮しましょう。
高額になりすぎると相手に気を遣わせてしまいますから、あくまで「気持ち程度」の少額に留めるのがポイントです。
たとえば商品券を1〜2万円分…といった大金ではなく、5千円札1枚程度を目安に添えると負担になりにくいでしょう。
「これでお孫さんになにか買ってあげてね」など一言添えて渡すと、温かい心遣いが伝わります。
また、現金や商品券を渡す際にはお返し(内祝い)は不要である旨を伝えるのもスマートな気配りです。
とくに現金を受け取ると相手は恐縮してしまい、「何かお返ししなくては…」と気を遣わせてしまうことがあります。
そうした負担を感じさせないためにも、「本当に気持ちだけだからね」「お返しは気にしないでね」とひと言伝えておくと安心です。
実際、祖母になった友人から出産祝いを受け取ったご家族の中には「『お返しはいらないからね』と言ってもらえたので、お言葉に甘えてお礼の電話だけにした」というケースもあります。
最初からお返し不要の旨を伝えておけば、相手も心から喜びを受け取ってくれるでしょう。
お金だけを包むときの相場とマナー
では、「プレゼントは特に用意せず現金だけ渡したい」という場合はどうでしょうか。
その場合も基本的なマナーは出産祝いと同じです。
まず、金額の相場ですが、上記で述べた範囲を参考にすると良いでしょう。
友人へのお祝い金であれば5,000円前後がひとつの目安になります。
親友でどうしても気持ちを包みたい場合でも1万円までに留めるのが無難です。
逆に3,000円程度であっても、それを新札で綺麗なご祝儀袋に包んで渡せば失礼にはあたりません。
要は気持ちですので、あなたが負担なく用意できる範囲で包みましょう。
贈る相手との関係性 | 金額相場(目安) | 備考 |
親しい友人 | 5,000円〜10,000円 | 相手に気を遣わせすぎない範囲で |
一般的な友人・知人 | 3,000円〜5,000円 |
現金だけ渡す際は、ご祝儀袋(のし袋)に入れて渡します。
出産祝い用の可愛らしいデザインのものや、水引が蝶結び(何度あっても良いお祝い事に用いる結び方)のものを選ぶと良いでしょう。
表書きには「御祝」や「御出産御祝」などと書き、自分の名前も忘れずに記入します。
そして中に入れるお札は必ず新札を用意しましょう。
新品のピン札は「新しい門出を祝う」という気持ちを表すとされており、出産祝いではマナーとされています。
もし新札を用意できない場合も、できるだけ綺麗なお札を選んでください。
包む金額のマナーとしては、金額に「4」や「9」の数字を含めないことがよく知られています。
「4」は「死」、「9」は「苦」を連想させるため、たとえば4,000円や9,000円といった金額は避けましょう。
また、割り切れる偶数の金額も避けるのが無難です。
偶数は「割り切れる=関係が切れる」を連想させるとも言われるため、お祝い事では忌避されることがあります。
とはいえ最近は偶数を気にしない人も増えていますので、神経質になる必要はありませんが、例えば5,000円(奇数)や3,000円(「3」は奇数)などキリの良い奇数額にすると安心です。
どうしても1万円を包みたい場合は一万円札1枚にする(偶数枚を避ける)など、少し工夫すると良いでしょう。
最後に、現金を郵送で贈る場合についてです。
遠方の友人で直接会えない場合、現金書留で送る方法もあります。
現金書留用の封筒に上記のご祝儀袋ごと入れて郵送すれば、安全にお祝い金を届けられます。
ただし送料もかかりますし、できれば直接会って渡すほうがお互いに気持ちよくお祝いできるでしょう。
まとめ
友達がおばあちゃんになるのは、本人にとっても家族にとっても大きな喜びです。
その嬉しい節目を、ぜひ親しい友人として一緒にお祝いしてあげましょう。
お祝いを渡すタイミングは赤ちゃん誕生後落ち着いてから、生後1ヶ月以内が目安です。
贈り物は高価すぎない実用的なプレゼントや記念に残る品を選び、メッセージカードを添えて気持ちを伝えると温かみが増します。
金額の相場は無理のない範囲で3千〜1万円程度、負担にならない心遣いが大切です。
心のこもったお祝いの言葉とプレゼントがあれば、きっとご友人も笑顔で受け取ってくれるでしょう。
項目 | 詳細 | 補足 |
相場(友人から) | 3,000円〜10,000円程度 | 出産祝いを兼ねる場合もこの範囲が目安。相手に負担をかけない金額を。 |
ご祝儀袋 | 紅白の「蝶結び」の水引 | 「何度あっても嬉しい」お祝い事に適しています。 |
お札 | 新札を用意する | 新しい門出を祝う気持ちを表します。 |
お札の向き | 肖像画がご祝儀袋の表側・上部になるように | 取り出したときに肖像画が見える向きに揃えます。 |
表書き | 「お祝い」「御祝」など | 濃い墨の筆ペンで書きます。 |
名前 | 水引の下に贈り主の氏名 | 連名の場合は年齢順、または五十音順。 |
中袋の書き方 | 表面に漢数字で金額、裏面に氏名と住所 | 例: 金壱萬円 |
避けるべき金額 | 「4」「9」を含む金額 | 4,000円、9,000円などは避けましょう。 |
郵送方法 | 現金書留のみ | 郵便法で定められています。 |