「楽器を始めてみたいけれど、何を選べばいいのか分からない」「学生時代に吹いていた楽器を、もう一度手に取ってみたい」。子育てが落ち着いたり、働き方が変わったりして自分の時間が少しずつ戻ってきたとき、そんなふうに楽器のことを思い浮かべる方もいらっしゃいます。

この記事では、50代から始められる楽器の候補を8つ挙げ、音の大きさや練習する場所、習い方の違いから比べていきます。初めて楽器に触れる方にも、昔弾いていた楽器を再開したい方にも使えるよう、選び方の視点を整理しました。

なお、この記事では、楽器の演奏を健康や脳のための手段としてではなく、音を出す時間そのものを楽しむ趣味として紹介します。特定の教室や商品をおすすめすることもしません。

50代で楽器を始めたいと思ったときに迷うこと

楽器を始めようと考えたとき、最初の迷いは楽器そのものより、その手前にあることもあります。このセクションでは、始める前に気になる点として考えられることを2つ整理します。

「何を選べばいいのか分からない」

楽器店や動画を見て、選択肢の幅に驚くこともあるかもしれません。ピアノのような鍵盤楽器、ギターやウクレレのような弦楽器、笛やハーモニカのように息で音を出す楽器と、音の出し方だけでも種類が分かれます。

選び方に決まりはありませんが、「どんな曲を弾いてみたいか」「家で音を出せるか」から考えると、候補を絞りやすくなります。この記事の後半では、その順番で整理しています。

「家で音を出せるか」「続けられるか」という不安

楽器は音が出るものなので、住まいの環境が気になる方もいらっしゃいます。集合住宅にお住まいの方、家族と生活の時間帯が違う方、親の介護で家を空けにくい方など、事情はさまざまです。

「指が思うように動くか」「練習の時間を取れるか」という不安を持つ方もいます。こうした不安は、楽器の選び方や習い方を工夫することで、小さくできる場合があります。この記事では、その工夫を順に紹介していきます。

初めての方と、昔弾いていた方では選び方が変わる

同じ「50代から楽器を始める」でも、楽器に触れるのが初めての方と、以前に弾いていた方とでは、最初に考えることが少し違います。ご自身に近いほうから読んでみてください。

初めて楽器に触れる方

初めての方は、「最初の一音を出すまでの道のり」と「弾いてみたい曲」の2つから考えると、選びやすくなる場合があります。

鍵盤を押せば音が出る電子ピアノや、弦を弾けば音が出るウクレレのように、最初の一音を出しやすい楽器があります。一方で、管楽器やバイオリンのように、安定した音を出せるまでに練習が必要になる楽器もあります。どちらがよいということではなく、最初の一音までの道のりが違うと考えてみてください。

憧れの楽器があるなら、それを選ぶのも一つの方法です。体験レッスンや楽器店の試奏で触ってから決めると、思い描いていた印象との違いを確かめられます。

学生時代の吹奏楽やピアノを再開する方

学生時代に吹奏楽部で楽器を吹いていた方や、子どもの頃にピアノを習っていた方が、50代・60代になって楽器を再開することもあります。

手元に昔の楽器が残っている場合は、使う前に楽器店などで状態を見てもらうと安心です。長くしまっていた楽器は、部品の劣化や調整のずれが起きていることもあるためです。修理や調整が必要かどうか、どのくらい費用がかかるかは楽器の状態によって違うため、点検のときに相談してみてください。

昔の楽器にこだわらず、今の住まいや生活に合う楽器を選び直す方もいらっしゃいます。たとえば、昔はトランペットを吹いていた方が、家で練習しやすい電子ピアノを選ぶ、という選び方もあります。

50代から始められる楽器の候補8つ

50代から始められる楽器には、たとえば電子ピアノ・キーボード、ウクレレ、ギター、ハーモニカ、オカリナ・リコーダー、フルートやサックスなどの管楽器、バイオリンなど弓で弾く弦楽器、三線や箏などの和楽器があります。この記事では、年齢を理由に候補から外す楽器はありません。ここでは、この8つの候補について、音の出し方や練習する場所との相性など、楽器ごとの特徴を並べて比べます。

楽器音の出し方家で練習するときの手がかり持ち運び本体のほかに用意するものの例
①電子ピアノ・キーボード鍵盤を押すヘッドホンを使える機種なら、スピーカーから音を出さずに練習できる。鍵盤を押す音や振動は伝わる場合がある電子ピアノには据え置き型と持ち運びを想定した型がある。キーボードも大きさや重さは機種によって違う電源、椅子、スタンド(機種による)、ヘッドホン(使う場合)
②ウクレレ4本の弦を指で弾く生音の楽器ケースに入れて持ち運べるチューナー、替えの弦
③ギター6本の弦を指やピックで弾くアコースティックギターは生音。エレキギターは、ヘッドホン端子のあるアンプなどを使えばヘッドホンで練習できるケースに入れて持ち運べるチューナー、替えの弦、ピック。エレキギターでは、使う機器に応じてアンプ類・接続ケーブル・ヘッドホンなど
④ハーモニカ息を吹く・吸う生音の楽器手のひらに収まる大きさケース
⑤オカリナ・リコーダー息を吹き込む生音の楽器小型で持ち運べるケース、手入れ用品
⑥フルート・サックスなどの管楽器息を吹き込む生音が大きい楽器もある。電子式の管楽器もあるケースに入れて持ち運べる手入れ用品、譜面台、リード(サックス・クラリネット)
⑦バイオリンなど弓で弾く弦楽器弓で弦をこする弱音器(音量を抑える器具)や電子式の楽器もあるバイオリンはケースで持ち運べる。チェロは大きい弓、松脂、替えの弦
⑧三線・箏・篠笛などの和楽器弦を弾く(三線・箏)、息を吹き込む(篠笛)生音の楽器三線・篠笛は持ち運べる。箏は大きい爪など楽器ごとの道具

①電子ピアノ・キーボード

鍵盤を押すと音が出るため、最初の一音を出しやすい楽器です。右手でメロディー、左手で伴奏というように、1台で曲を形にできます。

ヘッドホンを使える機種なら、夜や家族がくつろいでいる時間にも練習しやすくなります。ただし、鍵盤を押す音や振動は、ヘッドホンを使っても伝わる場合があります。集合住宅では、置く場所や床への伝わり方も考えておきたいところです。

電子ピアノには、据え置き型と、持ち運びを想定した型があります。家に置く場合は置き場所の広さを、教室などへ持って行く場合は、本体の重さやケースを含めた運びやすさも確かめておきます。小型のキーボードから始める方法もあります。

②ウクレレ

4本の弦を指で弾いて音を出す、小さく軽い弦楽器です。ケースに入れて持ち歩けるため、教室や仲間との集まりにも持って行けます。

コード(和音)を押さえて弾きながら歌う「弾き語り」を楽しむ方もいらっしゃいます。生音の楽器なので、集合住宅では練習する時間帯にも気を配りたいところです。

ウクレレの楽しみ方は50代から始めるウクレレの3つの魅力で、弾いてみたい曲の探し方はウクレレで弾くとかっこいい曲で紹介しています。

③ギター

6本の弦を指やピックで弾く楽器で、アコースティックギター・クラシックギター・エレキギターなどがあります。弾き語りや、メロディーを1人で弾くソロなど、楽しみ方の幅が広い楽器です。

弦を押さえる指先が、慣れるまで痛いと感じる方もいらっしゃいます。痛みが強いときは練習を休み、痛みが続く場合は医療機関にご相談ください。

エレキギターは、アンプなどを使って音量を調整しながら練習できます。ヘッドホンで音を聞く場合は、ヘッドホン端子のあるギターアンプや、ギター用のヘッドホンアンプなどを使います。必要な機器とつなぎ方は、購入前に楽器店などで確かめておきます。アコースティックギターとクラシックギターは、楽器本体から音が出る生音の楽器です。

④ハーモニカ

息を吹いたり吸ったりして音を出す、手のひらに収まる大きさの楽器です。持ち歩きやすく、置き場所にも困りません。

ハーモニカにはいくつかの種類があり、種類によって音の並び方や合う曲が違います。初めて選ぶときは、弾いてみたい曲に合う種類を確かめてから選ぶと安心です。

種類の違いや選び方は50代から趣味で始めるハーモニカにまとめています。

⑤オカリナ・リコーダー

息を吹き込んで音を出す、小型の笛です。リコーダーは、学校の授業で触れたことがある方もいらっしゃいます。

指で穴をふさいで音の高さを変える仕組みで、持ち運びやすく、置き場所も取りません。オカリナには陶器でできたものもあり、落とすと割れることがあるため、扱いには注意が必要です。

複数の人で合奏(アンサンブル)を楽しむ教室やサークルもあります。

⑥フルート・サックスなどの管楽器

息を吹き込んで音を出す楽器で、フルート・サックス・クラリネット・トランペットなどがあります。学生時代に吹いていた楽器を久しぶりに使う場合は、前の見出しで触れたように、楽器店などで点検を受けてから吹き始めると安心です。

安定した音を出せるまでに練習が必要になる楽器もあり、最初は体験レッスンなどで音の出し方を教わると、始めやすくなる場合があります。生音が大きい楽器もあるため、練習する場所の確保が課題になることもあります。

ヘッドホンで音を聞きながら練習できる電子式の管楽器もあります。サックスやクラリネットでは、リード(マウスピースにつけて振動させ、音を出すための薄い板)などの消耗品も必要です。

⑦バイオリンなど弓で弾く弦楽器

弓で弦をこすって音を出す楽器で、バイオリン・ビオラ・チェロなどがあります。合奏やオーケストラで弾くことを楽しみにする方もいらっしゃいます。

弦を押さえる位置で音の高さが決まるため、思った高さの音を出せるようになるまで練習が必要になります。教室で姿勢や構え方を教わりながら始める方法もあります。

練習用の弱音器を付けたり、電子式の楽器を使ったりして、音量を工夫することもできます。弓に塗る松脂(まつやに)や替えの弦などの用品も必要です。

⑧三線・箏・篠笛などの和楽器

三線(さんしん)や箏(こと)のように弦を弾く楽器、篠笛(しのぶえ)のように息を吹き込む楽器があります。民謡や唱歌、地域の祭りの曲など、和楽器ならではの曲を楽しめます。

三線や篠笛は持ち運べる大きさですが、箏は大きく、置き場所の確保が必要です。箏を弾くときは指に爪をつけるなど、楽器ごとに専用の道具があります。

地域の教室や保存会などで習える場合もあるため、お住まいの地域の情報を調べてみるのも一つの方法です。

8つの候補を見て、気になる楽器が2〜3つ浮かんだら、次のチェックポイントで、ご自身の暮らしとの相性を確かめてみてください。

楽器を選ぶときの5つのチェックポイント

候補が絞れてきたら、次の5つの点を確かめてみてください。楽器そのものの好みだけでなく、住まいや体、費用との相性も、続けやすさに関わる場合があります。

①弾いてみたい曲や音色があるか

まず考えたいのは、ご自身が「この音を出してみたい」と思えるかどうかです。好きな曲がある方は、その曲がどんな楽器で演奏されているかを調べてみると、候補が見えてくる場合があります。

曲が思い浮かばない方は、動画や演奏会で楽器の音を聴き比べてみるのも一つの方法です。

②家で音を出せるか

楽器を選ぶ前に、住まいで楽器を演奏してよいか、どの時間帯なら音を出せるかを確かめておきます。

分譲マンションでは、管理規約や使用細則で、建物の使い方のルールが決められていることがあります。国土交通省が公表している「マンション標準管理規約(単棟型)」の第18条には、「対象物件の使用については、別に使用細則を定めるものとする。」とあります。実際のルールはマンションごとに定められているため、楽器の演奏の時間帯や可否についても、お住まいのマンションの規約や使用細則を確認してみてください。賃貸住宅の場合は、契約書や管理会社の案内を確認します。

(出典:国土交通省「令和7年改正マンション標準管理規約(単棟型)」令和7年10月17日改正・2026年10月4日確認)

一戸建てでも、近所との距離や家族の生活時間によって、音の感じ方は違います。ヘッドホンを使える楽器や、音量を抑える工夫ができる楽器を選ぶという考え方もあります。

③置き場所と持ち運び

据え置き型の電子ピアノや箏など、置いて使う楽器は、置く場所の広さを先に測っておきます。教室などへ持って行く場合は、重さやケースを含めて、無理なく運べるかも考えておきます。

楽器によっては、湿気や温度の変化、直射日光に弱いものもあります。保管の方法は、楽器の取扱説明書や購入したお店で確かめておいてください。

④体への負担

楽器によって、立って演奏するか座って演奏するか、楽器を首や肩で支えるか、指先にどのくらい力を使うかが違います。楽器を手に取ったときの重さや、構えたときの姿勢を、体験や試奏で確かめておくと選びやすくなります。

練習中に指や手首、肩、首などに痛みや違和感が出たときは、練習を休んでください。痛みが続く場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。持病をお持ちの方や体調に不安のある方は、始める前に主治医に相談しておくと安心です。

⑤費用のかかり方

楽器の費用は、本体だけでなく、付属品・消耗品・調整・習う場合の費用に分けて考えると、全体を見通しやすくなります。

  • 本体:新品・中古・レンタルなど、手に入れ方によって違う
  • 付属品:ケース、チューナー、譜面台、ヘッドホン、アンプ(エレキギターなど)など
  • 消耗品:弦、リード、松脂など(楽器によって違う)
  • 調整・修理:楽器店での点検や調整
  • 習う場合:入会金、月謝やレッスン料、教材費など

金額は楽器の種類や店、教室によって大きく異なるため、この記事では目安を示していません。気になる楽器が決まったら、楽器店や教室の案内で確かめてみてください。

習い方の4つの選択肢

楽器の習い方には、先生に教わる方法から、動画や教本で自分のペースで進める方法まであります。どれが正解ということはなく、生活のリズムや目的に合わせて選んだり、組み合わせたりできます。

習い方特徴向いている場面気をつけたいこと
①個人レッスン先生と1対1で教わる姿勢や音の出し方を、その場で見てほしいとき曜日・時間が固定のものと、日時を選べる予約制のものがある。費用は教室ごとに違う
②グループレッスンカルチャースクールや自治体の講座などで、複数人で教わる同じ楽器を学ぶ仲間と一緒に進めたいとき進み方はクラス全体に合わせることになる
③オンラインレッスン画面越しに先生に教わる通う時間を取りにくいとき通信環境が必要。手元の細かい動きは伝わりにくい場合がある
④動画・教本での独学自分のペースで進めるまず気軽に楽器に触れてみたいとき自分では気づきにくい癖がつく場合がある

①個人レッスン

先生と1対1で教わるため、姿勢や指の使い方、音の出し方を、その場で見てもらえます。分からないところをすぐに質問できるのも特徴です。

個人レッスンには、曜日や時間が決まっているものと、空いている枠から日時を選べる予約制のものがあります。ご自身の予定に合うかに加え、振替やキャンセルの条件も確かめておきます。体験レッスンを用意している教室もあるため、先生との相性や教室の雰囲気を見てから決める方法もあります。

②グループレッスン

カルチャースクールや、自治体の生涯学習講座・公民館の講座などで、複数人で教わる方法です。同じ楽器を学ぶ仲間ができることを楽しみにする方もいらっしゃいます。50代・60代の方が参加できる講座もあるため、お住まいの自治体の広報誌やホームページを見てみるのも一つの方法です。

一人ひとりが見てもらえる時間は限られ、進み方もクラス全体に合わせることになります。

③オンラインレッスン

パソコンやスマートフォン、タブレットを使い、画面越しに先生に教わる方法です。通う時間がかからないため、家族の予定や親の介護などで外出しにくい方にとっても、選択肢の一つになります。

通信環境や機器の準備が必要で、手元の細かい動きや音の響きが、画面越しでは伝わりにくい場合もあります。

④動画・教本での独学

動画や教本を使い、自分のペースで進める方法です。好きな時間に何度でも見返せるため、まず楽器に触れてみたい方にとって始めやすい方法です。

一方で、姿勢や指の使い方の癖に自分では気づきにくく、分からないところで止まってしまう場合もあります。ときどき体験レッスンなどで見てもらうと、確かめる機会になります。

最初は体験レッスンで基本を教わり、その後は動画で復習する、というように組み合わせる方法もあります。どの方法が合うかは、実際に試してみて分かることもあります。

続けるうえで、つまずきとして考えられる場面と工夫

楽器を始めたあとに、思うように続かない時期が来ることもあります。ここでは、つまずきとして考えられる場面を4つ挙げ、それぞれの工夫を紹介します。

最初の目標を高く置きすぎる

始めるときに「この曲を弾けるようになりたい」と目標を置くのは、楽器を選ぶ大切なきっかけです。ただ、最初からその曲だけを目指すと、なかなか近づけないもどかしさを感じることもあります。

目標の曲とは別に、短く易しい曲や、曲の一部分だけを先に目指す方法もあります。小さな「弾けた」を重ねていくと、楽しさを感じやすくなる場合があります。

練習の時間が取れない日が続く

仕事や家事、家族の予定で、練習の時間が取れない日が続くこともあります。練習時間に決まりはなく、楽器をすぐ手に取れる場所に出しておく、短い時間だけ触れるなど、生活のリズムに合わせた続け方を選べます。

時間が取れないことへのもどかしさについては、趣味の時間が取れないストレスとの向き合い方でも取り上げています。

思うような音が出ず、楽しくなくなる

練習しても思うような音が出ない時期に、楽しさが薄れてしまうこともあります。そんなときは、練習する時間の一部を、好きな演奏を聴く時間に置き換えてみる方法もあります。

先生や仲間がいる方は、つまずいているところを相談してみると、別の練習方法が見つかる場合もあります。

買ってから合わないと気づく

楽器を買ったあとで、思っていた音や弾き心地と違うと気づくこともあります。楽器店での試奏や教室の体験レッスンを使えば、買う前に実際に触れて確かめられます。レンタルを用意している楽器店や教室もあります。

すでに手元にある楽器が合わないと感じたときは、別の楽器に替えることも、一度お休みすることも選択肢の一つです。

今日から始められる小さな一歩

楽器を手に入れる前にも、今日からできることがあります。次の4つから、取りかかりやすいものを選んでみてください。

  1. 弾いてみたい曲を3曲書き出す:好きな曲や思い出の曲を書き出すと、その曲を演奏している楽器から候補が見えてきます。自分の好きなことを振り返る方法は、50代からの趣味探しのための「自分の棚卸し」でも紹介しています。
  2. 住まいのルールを確かめる:管理規約や使用細則、賃貸の契約書で、楽器の演奏について決まりがあるかを確認します。
  3. 楽器店や教室の体験で触れてみる:気になる楽器を実際に手に取り、重さや構えたときの姿勢、音の大きさを確かめます。
  4. 地域の講座やサークルの情報を調べる:自治体の広報誌やホームページで、楽器の講座や演奏サークルの情報を探してみます。

よくある疑問

50代から楽器を始めるときに浮かびそうな疑問に、Q&Aの形でお答えします。

Q:50代で楽器を始めるなら、何がいいですか?

どの楽器がよいかは、弾いてみたい曲や住まい、生活のリズムによって変わるため、この記事では1つに決めていません。「弾いてみたい曲」「家で音を出せるか」「体への負担」の順に考えると、ご自身に合う楽器が見えてくる場合があります。

迷うときは、この記事の候補8つから気になるものを2〜3つ選び、体験や試奏で触れてみてください。

Q:楽譜が読めなくても始められますか?

楽器によっては、五線譜以外の楽譜で練習する方法もあります。たとえば、ギターやウクレレでは、弦と押さえる位置を数字で示した「タブ譜」や、コード(和音)の名前を並べた「コード譜」が使われます。ハーモニカでは、数字で音を示した楽譜(数字譜)を使う場合もあります。

楽譜の読み方を、楽器と一緒に少しずつ覚えていく方法もあります。

Q:60代からでも始められますか?

この記事で紹介した楽器の中に、年齢を理由に候補から外すものはありません。60代から始める方も、「弾いてみたい曲」「住まい」「体への負担」から考えていくことになります。

体への負担が気になる方は、座って演奏できる楽器や軽い楽器から試してみる方法もあります。持病をお持ちの方は、始める前に主治医に相談しておいてください。

Q:楽器は買う前に試せますか?

楽器店での試奏や、教室の体験レッスンで、楽器に触れられる場合があります。教室によっては、体験のときに楽器を貸し出しているところもあります。

レンタルを用意している楽器店や教室もあるため、気になるお店や教室の案内を確かめてみてください。

Q:楽器は脳や健康によいと聞きますが?

この記事では、楽器の演奏による脳や健康への効果は扱っていません。演奏に集中する時間そのものを楽しむ趣味として紹介しています。

健康上の目的で楽器を始めたいとお考えの方や、体調に不安のある方は、医師にご相談ください。

まとめ

本記事では、50代から始められる楽器の候補8つと、選ぶときのチェックポイント、習い方の選択肢を紹介しました。

主なポイントは次のとおりです。

  • 初めての方は、最初の一音までの道のりと弾いてみたい曲から考える。再開する方は、手元の楽器の点検と今の暮らしとの相性から考える
  • 楽器を選ぶ前に、住まいのルールと音を出せる時間帯を確かめる
  • 費用は、本体・付属品・消耗品・調整・習う費用に分けて見通す
  • 習い方は1つに決めず、体験レッスンや独学を組み合わせる方法もある

気になる楽器が浮かんだら、まずは弾いてみたい曲を1曲思い浮かべるところから始めてみてはいかがでしょうか。


※本記事は一般的な情報の提供を目的としており、楽器の演奏による健康上の効果を保証するものではありません。体調に不安のある方や持病をお持ちの方は、医師にご相談の上、無理のない範囲でお楽しみください。練習中に痛みや違和感を感じた場合は、無理せず中断してください。

参考資料

50代からの趣味と仕事