スイーツが好きで、「せっかくなら、きちんと学んだ形を残したい」と考えている50代・60代の方もいらっしゃるのではないでしょうか。スイーツコンシェルジュは、そうした関心から名前を目にすることがある資格の一つです。

先にお伝えすると、この資格は、検定に合格したうえで日本スイーツ協会に入会すると名乗れる民間資格です。また、試験は2026年11月から、ご自身のスマートフォンやパソコンで受けるオンライン試験へ移行する予定と案内されています。

この記事では、資格の仕組み・費用・試験の受け方・取得後の現実を、協会の公式サイトの記載をもとに整理します。試験対策や勉強法、通信講座の比較、求人情報は扱いません。

※2026年9月25日に一般社団法人日本スイーツ協会の公式サイトを確認して作成しています。

スイーツコンシェルジュとは(資格の種別と認定団体)

スイーツコンシェルジュとは、一般社団法人日本スイーツ協会が主催する検定に合格し、協会に入会することで付与される資格称号です。国家資格ではなく、民間資格にあたります。

協会の資格案内では、スイーツについて体系的に学び、その知識を身につけたことを示す資格と説明されています。協会のよくある質問では、受験者について「スイーツをより深く楽しみたい一般の方から、菓子販売、食品メーカー、飲食、観光、メディア、教育など、食に関わる仕事をされている方まで幅広く受験されています」と紹介されています。

何を学ぶ資格か

学ぶのは、お菓子を作る技術ではなく、スイーツに関する知識です。協会のベーシック試験のページには、出題範囲として次の5章が示されています。

  • 第1章 スイーツの分類
  • 第2章 基本の生地とクリーム
  • 第3章 製菓材料と特性
  • 第4章 世界の銘菓とスイーツ文化
  • 第5章 洋菓子用語

協会のよくある質問でも、「菓子作りの技術を問う試験ではなく、スイーツに関する知識や文化的理解を深めるための検定です」と説明されています。お菓子作りをされない方にとっても、スイーツを選ぶ・味わう・人に伝えるときの知識として学べる内容です。

検定の構成(ベーシック・アドバンス・マスター)

検定は段階的に構成されています。協会の検定一覧のページでは「Basic → Advance → Master」と示されています。

段階位置づけ受験できる方
ベーシックスイーツに関する基礎知識の試験はじめての方は、まずここから受験
アドバンスより専門的な知識を深める上位試験ベーシック合格者などで、現在の協会会員の方
マスター―同ページで「スイーツコンシェルジュ マスター試験は今後追加予定です」と案内されている段階

このほか、小・中学生向けの「ジュニア・スイーツコンシェルジュ検定」も用意されています。

取得までの流れ:「合格」と「入会」は別の手続き

スイーツコンシェルジュを名乗るには、検定の合格と協会への入会という、2つの手続きが必要です。「合格したら資格が取れる」と考えていると、ここで戸惑うことがあります。このセクションでは、受験できる方と、合格から称号の付与までの流れを確認します。

協会の資格案内に示されている流れ(2026年11月からのオンライン試験で受験する場合)は、次のとおりです。

  1. 協会公式ストアより受験申込み
  2. テキストによる自己学習
  3. オンライン試験の受験
  4. 合格後、入会手続きを行い資格取得

※入会手続きが必要なのは、ベーシック合格時のみと案内されています。

誰でも受験できる?

ベーシック試験は、はじめての方が最初に受ける試験です。協会のベーシック試験のページには受験資格の記載がなく、J-Testing(これまでの会場試験の申込先)の試験案内では「どなたでも受験可能」とされています。

確認した公式案内(資格案内・ベーシック試験のページ・よくある質問)に、年齢の上限についての記載は見当たりませんでした。なお、未成年の方は保護者の了承を得たうえで受験・入会するよう案内されています。

アドバンス試験は、ベーシックの合格だけでは受験できません。協会のよくある質問では、「ベーシック試験合格者またはユーキャン『スイーツコンシェルジュ講座』合格者で、現在、日本スイーツ協会に入会しているスイーツコンシェルジュ会員のみ受験可能です」と説明されています。アドバンス試験のページには、「飛び級受験や併願受験はできません」とも書かれています。

資格称号は入会して初めて付与される

ベーシック試験に合格しただけでは、資格称号を名乗ることはできません。協会のよくある質問には、「合格のみでは正式称号は付与されません」と明記されています。

会員規約(最終改訂2026年9月1日)の第6条でも、「『スイーツコンシェルジュ』の呼称および当協会ロゴは、会員のみ使用できます」と定められています。さらに第4条では、会員資格の有効期間を「当協会が入会を承認した日から1年間」としています。

つまり、名乗り続けるためには、1年ごとに年会費を納めて更新することになります。この仕組みは、後で触れる「入会するかどうか」の判断に関わってきます。

通信講座を修了した場合の扱い

協会のよくある質問によると、ユーキャンの「スイーツコンシェルジュ講座」を修了した場合は、ベーシック試験の合格と同等に扱われます。ただし、この場合も資格称号を得るには協会への入会が必要です。

講座の内容や受講料、独学との比較は、この記事では扱いません。

試験の受け方(会場試験からオンライン試験へ)

検定は、2026年に受験の方法が変わります。これまではJ-Testingのテストセンター(会場)で受験する方式でした。今後は、ご自身のスマートフォン、タブレット、パソコンなどで受験するオンライン試験へ移行する予定です。ここでは、移行の時期と、受験前に確かめたいことを整理します。

移行の時期

協会が2026年9月24日に公表したお知らせでは、日程が次のように示されています。

手続き日程
J-Testing会場試験の予約申込終了2026年9月30日
J-Testing会場での受験終了2026年10月31日
オンライン試験の申込受付開始2026年10月1日
オンライン試験の受験開始2026年11月16日(予定)

オンライン試験の申込みは、「日本スイーツ協会公式ショッピングサイトにて受け付けます」と案内されています。申込受付の開始日と、実際に受験できる日は異なる点にご注意ください。

また、8月31日のお知らせでは、「移行時期およびご案内内容は、準備状況により変更となる場合があります」と注記されています。

受験の前に公式で確かめたいこと

これから受験を考える方は、申し込む前に協会公式サイトの試験案内で、次の点を確認しておくと安心です。

  • 申込みの方法と、受験できる期間
  • オンライン試験で使える機器や、受験の際の注意事項
  • 受験料(次のセクションの金額に変更がないか)

費用の目安(受験料・登録料・年会費)

費用は、「受験」と「入会」で別々にかかります。受験料だけで資格称号まで得られるわけではない点に注意が必要です。ここでは、協会の試験ページと会員規約に書かれている金額を、そのまま紹介します。

受験料

2026年9月25日時点で、協会の試験ページには次の受験料が掲載されています(いずれも税込)。

試験初回受験(一般)初回受験(学生)再受験
ベーシック15,000円10,000円5,000円
アドバンス15,000円10,000円6,000円

協会の試験ページでは、初回受験の料金に「テキスト代込み」、再受験の料金に「試験のみ」と書かれています。テキスト代が含まれるのは初回受験で、再受験の料金には含まれません。初回受験のテキストは、入金確認後、通常1週間〜10日程度で発送されると案内されています。

また、協会のお知らせ(2026年9月24日公表)には「受験料の返金は、原則として承っておりません」とあります。受験時期の見通しを立ててから申し込むと安心です。

入会するときと2年目以降

入会にかかる費用は、会員規約(最終改訂2026年9月1日)の第5条に、次のとおり定められています。

  • 初年度:15,000円(税込)(登録料5,000円+年会費10,000円)
  • 次年度以降:年会費10,000円(税込)

会員規約第5条では、「銀行振込手数料その他、支払方法に応じて発生する手数料は、会員の負担とします」とも定められています。

なお、よくある質問や手続きのページでは「初回手数料」という呼び方も使われています。この記事では、会員規約の表記に合わせています。

会員規約には、入会するかどうかを考えるうえで知っておきたい定めもあります。

  • 「一度納入された会費は、法令上返金義務がある場合を除き返還しません。」(第5条)
  • 「再入会する場合、登録料は免除します。」(第5条)
  • 「年会費未納の場合、会員資格は自動的に失効します。」(第9条)

会員資格の有効期間は1年間のため、続けるかどうかを1年ごとに判断することになります。

学習期間の目安

協会の試験ページでは、標準学習期間がベーシック試験は「1〜2週間」、アドバンス試験は「1〜2か月」と示されています。資格案内でも「ご自身のペースで学習を進めます」と説明されており、これはあくまで協会が示す目安です。実際にかかる期間は、もともとのスイーツの知識や、学習に使える時間によって変わります。

合格率と難易度について、公式で確認できること

この資格について調べる方の中には、合格率や難易度を知りたい方もいらっしゃいます。ただし、確認した公式案内(資格案内・ベーシック試験とアドバンス試験のページ・よくある質問・お知らせ・J-Testingの試験案内)では、合格率を確認できませんでした。ここでは、公式に示されている試験の内容と合格基準を紹介します。

合格基準は正解率70%以上

協会の試験ページには、次のように示されています。

試験試験時間問題数合格基準
ベーシック30分全60問60点満点中42点以上(正解率70%以上)
アドバンス60分全100問100点満点中70点以上(正解率70%以上)

ここでいう「正解率70%以上」は、合格に必要な得点の基準です。受験した人のうち何%が合格したかを示す「合格率」とは別のものなので、混同しないようにしてください。

難易度を数字で判断しない

合格率が確認できない以上、難易度を数字で比べることはできません。この記事でも、合格率を推測したり、「簡単」「難しい」と評価したりすることは控えます。

公式に示されているのは、協会のテキストで学び、その出題範囲から試験が出されるという点と、先に紹介した標準学習期間の目安です。準備にかかる時間の感じ方は、人によって異なります。

取得後の現実:役に立つ場面と、入会するかどうかの考え方

「スイーツコンシェルジュは役に立つのか」は、取る前に気になる点の一つです。ここでは、協会が挙げている活かし方と、仕事に直結するとは限らない面の両方を紹介します。そのうえで、合格後に入会するかどうかを考えるための問いを整理します。

協会が挙げている活かし方

協会の検定一覧のページでは、学んだ知識の活かし方として4つの場面が挙げられています。

  • 楽しむ:「菓子の種類や素材、製法、歴史や文化を知ることで、これまで何となく味わっていたスイーツを、より深く楽しめるようになります。」
  • 働く:「商品の特徴や背景を理解し、お客様へ分かりやすく説明・提案するための知識として生かせます。」
  • つくる・企画する:「パティシエなどの職人が使う基本的な用語や考え方を知り、共通の認識で商品について話すための土台になります。」
  • 伝える:「味や見た目だけでなく、素材や製法、由来、文化的背景まで踏まえて、スイーツの魅力をより深く伝える力につながります。」

これらは協会による説明です。実際にどの場面で役立つかは、学んだ方の立場や使い方によって変わります。

また、協会のよくある質問では、会員の特典として、会員証・ピンバッジの発行、アドバンス試験の受験資格、会報誌、会員向けセミナー・講座・交流会への参加機会、メディア執筆や商品開発モニター等への参加機会などが挙げられています。ただし、確認した案内からは、こうした機会がどのくらいの頻度で、どのくらいの人数に提供されているかまでは分かりません。

仕事に直結するとは限らない理由

民間資格なので、この資格がなければできない業務があるわけではありません。また、先に触れたとおり、菓子作りの技術を認定する試験でもありません。

そのため、資格を取ったことで、スイーツに関わる仕事に就けたり、収入が得られたりするとは限りません。すでに食に関わる仕事をしている方が知識を補う場合と、これから何かを始めたい方とでは、資格の意味合いも変わってきます。

学ぶこと自体を目的にする選び方

一方で、資格を仕事に結びつけることだけが、学ぶ理由ではありません。これまで何となく選んでいたケーキや焼き菓子について、素材や由来を知ったうえで味わうことそのものを目的にされる方もいらっしゃいます。

資格を取る前に、何のために学ぶのかを整理しておくと、合格後に入会するかどうかも考えやすくなります。資格を取る前に考えておきたい観点は、「50代の資格取得は「無駄」?取る前に考えたい5つのこと」で詳しくまとめています。

入会する・しないを決める3つの問い

合格後に入会するかどうかは、学んだ知識をどう使いたいかで考えることができます。次の3つを自分に問いかけてみてください。

  1. 「スイーツコンシェルジュ」と名乗って活動したいか:呼称とロゴの使用は会員のみです(会員規約第6条)
  2. アドバンス試験に進みたいか:受験できるのは現在の会員のみです
  3. 会員向けの機会を使いたいか:セミナーや交流会、執筆・モニターなどへの参加機会です

どれにも当てはまらず、学ぶこと自体が目的であれば、合格までで区切るという選択肢もあります。その場合の履歴書の書き方について、協会のよくある質問では「試験に合格し、協会へ入会されていない方は『スイーツコンシェルジュ検定 ベーシック試験合格』とご記載ください」と案内されています。

また、合格後しばらくたってからでも入会できると案内されています。たとえば、60代に入って時間の使い方が変わったタイミングで、あらためて入会を考えるという進め方もできます。年会費を払い続けるかどうかは、そのときの学び方や使い方に合わせて決めることになります。いったん退会しても、再入会の際は登録料が免除されると会員規約に定められています。

よくある疑問

取る前に確かめておきたい疑問をまとめました。いずれも、2026年9月25日に確認した協会の公式案内をもとにしています。

Q:60代からでも受験できますか?

確認した公式案内に、年齢の上限についての記載は見当たりませんでした。ベーシック試験は、J-Testingの試験案内で「どなたでも受験可能」とされています。60代で学び始める場合も、まずはベーシック試験から受けることになります。

Q:お菓子作りの経験がなくても受けられますか?

受けられます。協会のよくある質問では、「菓子作りの技術を問う試験ではなく、スイーツに関する知識や文化的理解を深めるための検定です」と説明されています。

Q:テキストだけで受験できますか?

初回受験の料金にテキスト代が含まれており、そのテキストで自己学習して受験する流れが案内されています。勉強の進め方は、この記事では扱いません。

Q:合格したら、すぐに入会しないといけませんか?

すぐに入会しなくても、合格後しばらくたってから入会することができると案内されています。その場合も、初回手数料と初年度年会費を納めて会員登録する流れです。

Q:資格に有効期限はありますか?

あります。会員資格の有効期間は、入会が承認された日から1年間です。2年目以降は、年会費を納めることで更新できます。

まとめ

スイーツコンシェルジュの仕組みと費用、試験の受け方を見てきました。主なポイントは次のとおりです。

  • スイーツコンシェルジュは、検定の合格と協会への入会の2段階で名乗れる民間資格
  • 費用は「受験料」と「入会時・年ごとの会費」で別々にかかる
  • 試験は2026年11月から、オンライン試験へ移行する予定

名乗って活動したいのか、それとも学ぶこと自体を楽しみたいのかによって、入会の考え方は変わります。スイーツのどんな面をもっと知りたいか、まずは出題範囲を眺めながら考えてみてはいかがでしょうか。

食の知識を学べる資格は、ほかにもあります。あわせて読みたい記事をご紹介します。


※本記事は2026年9月25日時点で、一般社団法人日本スイーツ協会の公式サイトを確認して作成しています。
受験資格・受験料・試験形式・申込期間・会費等は変更される可能性があるため、最新情報は一般社団法人日本スイーツ協会公式サイトでご確認ください。

※食物アレルギーをお持ちの方は、スイーツを楽しむ際に原材料を必ずご確認ください。

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